5G市場、中国が牽引の見通し 政府主導で世界有数のIT産業市場に

2019年10月25日 09:05

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記事提供元:エコノミックニュース

矢野経済研究所が5Gの世界市場を調査。2018年に5G商用化仕様が策定。18年、中国の携帯契約数は15.8億万契約

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 2019年は5G(第5世代移動体通信システム)元年と言われる。日本では5G商用化開始は20年の見込みだが、米国、韓国、欧州で既に商用サービスが開始され、19年中に中国、アジア、中東など世界各地で商用サービスが開始される見込みだ。

 9日、矢野経済研究所が5Gの世界市場を調査し、5Gの概要、各国における商用サービスの普及予測、5Gスマートフォンの出荷状況など5Gの将来展望を予測したレポートを公表した。

 5Gの国際標準規格については、18年に商用化に向けた仕様「リリース16」が策定され、19年4月の韓国・米国での商用サービス開始を皮切りにEU市場の一部などで商用サービスが既に開始されている。世界最大の携帯電話市場である中国は19年秋に商用サービスを開始する計画だ。日本では4社が5G免許を取得しており、20年春に商用サービスが開始される見込みとなっている。

 19年中の商用サービス開始は限定的と考えられ、レポートでは世界の5Gサービス契約数を850万程度になると見込んでいる。将来展望については、20年の世界での5G契約数は9800万、21年に2億4100万、22年に7億9200万、23年17億4500万、24年は28億5600万、25年には41億3400万と急速な拡大になると予測されている。この中で21年には中国が1億契約を突破し世界合計の4割を占め、5G世界市場成長の牽引役になると見込まれている。

 18年の中国の携帯電話サービス契約数は15億7500万契約に達し、4G普及にあたってはインフラ整備に加えて競争促進政策で端末メーカーの育成も行ってきた結果、国際的に開発力・コスト競争力に秀でた端末メーカーが多数生まれ、中国は世界有数のIT産業を有する市場に成長している。

 5Gの導入にあたっても4G普及を踏襲し政府主導で様々な取り組みが行われており、主要都市でのインフラ整備は既に完了している模様だ。今後も政府主導の積極的な投資と支援が行われ、5G契約数は21年に1億を突破、その後も契約数は爆発的に増加し世界市場を牽引していく見通しだ。一方で米中貿易摩擦の影響で中国製の通信機器導入を排除する動きが広まっており、インフラ構築スケジュールに遅延が出る可能性も高くなっている。

 世界市場では22年まで現在主流の4Gの契約が増加し、23年以降5Gへの移行が進むとレポートは予測している。(編集担当:久保田雄城)

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