活況なJ-REIT市場の実態と今後

2019年9月24日 08:55

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 J-REIT(上場型不動産投信)市場が活況を呈している。9月20日時点で東証REIT指数は、約2120ポイントと昨年末に比べ20%方上昇している。

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 「何故」は19日に発表された「基準地価」(各都道府県別地価。地価の適正評価格とされる)にも明らか。商業地が3年連続上昇、住宅地も下げ止まり。背景には来年の東京五輪・パラリンピックに向けた不動産開発の活発化、「当面、同様の状況が続こう」とする見方がある。

 株価で言えば、キャピタルゲイン増加の背景が整っているという次第。またインカムゲインが魅力的なのも、大きな要因。分配金利回りである。

 20日時点で全J-REITの平均利回りは約3・56%。超低金利下、個人にとってはもとより資金運用に窮している生命保険等の機関投資家にも魅力的。キャピタル・インカムとも「外債投資などと比べて、為替変動の影響を受けない」のも、活況の一要因といえる。

 各J-REITの特色などは、四季報等に譲るが20日時点の分配金利回りにフォーカスしチェックしてみた。表現は悪いが3%台は「ごろごろ」。4-5%台水準となっているJ-REITは以下の通り。

 「日本リテールファンド投資法人(以下、投資法人は省く)」「フロンティア不動産」「福岡リート」「いちごオフィスリート」「ジャパン・ホテル・リート」「日本賃貸住宅」「インヴィンシブル」「産業ファンド」「スターツプロシード」「ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト」「星野リゾート・リート」「Oneリート」「イオンリート」「日本リート」「日本ヘルスケア」「トーセイ・リート」「ケネディクス商業リート」「ヘルスケア&メディカル」「サムディ・レジデンシャル」「いちごホテルリート」「ラサールオジポート」「スターアジア不動産」「マリモ地方創生リート」「大江戸温泉リート」「さくら総合リート」「みらい」「森トラスト・ホテルリート」「CREロジスティクスファンド」「ザイマックス・リート」「タカラレーベン不動産」「伊藤忠アドバンス・ロジスティクス不動産」「エスコンジャパンリート」「サンケイリアルエステート」。全J-REITの半数近くが4-5%の分配金利回りを残している。

 各REITは具体的な不動産案件を構成銘柄に成り立っている。個々の案件への投資に比べ「乗り降り自由」はリスクヘッジにも有効。「年末に向け2200ポイント、来年末には2350ポイントに」とする予測も聞かれている。

 では、リスクは皆無なのか。「東京五輪・パラリンピック後の不動産市場の頭打ち懸念」がある。だが現状で関係筋の見方は「米中貿易摩擦の過熱化や英国のEU離脱に伴う、急激な金融システムの悪影響が出現しない限り場味は変わるまい」とする声が多数派。さて・・・(記事:千葉明・記事一覧を見る

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