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楽天、シンガポールのホテル運営会社に投資 AI需要予測で潜在市場は見つかるか?
レッドドアーズ(シンガポール)という東南アジアの格安ホテル運営会社に、楽天が出資した。2015年創業のレッドアローズは、人工知能(AI)を使って宿泊の需要予測を行い、時期に応じて、また場所に応じて料金を変動させ稼働率を上げる技術を持っているとされている。
【こちらも】楽天の「通信キャリアへのランクアップ」は成就するか? (3-1) 通信料金が格安スマホと同等になる?
レッドドアーズは、インドネシアなど東南アジアの80の都市で約1400のホテルを運用する企業だ。数百円程度の宿泊費からの格安ホテルとなっており、ユーザーの予約はスマホのアプリなどを用いて行うこととなっている。
レッドドアーズは、需要の大きい場所についてビッグデータを用いて特定し、営業部隊を派遣するなどして効率の良い加盟ホテル開拓を進めている。全ての営業活動は、AIを活用してビッグデータを分析することで行っているようだ。しかし、こうした技術はどうしても「需要予測」となってしまっていて、「打って出ない」ことが不思議だ。
しかし、これが楽天の求める技術のようで、レッドドアーズに出資した理由だろう。楽天は投資に対する配当の他、こうした需要技術によって楽天が運用する他の市場でも応用することを目指していると考えられる。
楽天は、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)である楽天キャピタルを通じて出資している模様。レッドドアーズに対する他の出資者は、投資ファンドのアジア・パートナーズ(シンガポール)のようで、各社の出資比率は明らかにせず19日付で共同出資した。出資比率などが不明のため経営参加するつもりなのかも不明だが、楽天の狙いは需要予測にあるのだろう。
こうした需要予測技術については、「顕在化している市場の予測にとどまっているのか?」、それとも「潜在市場の予測にまで至っているのか?」が懸念される。AIによる過去のデータ分析であると、「潜在市場」の予測プログラムまで取り入れられているのか甚だ疑問だ。その技術思想の根本には、「打って出ない」ことがしみ込んでいるからだ。
打って出ることで潜在市場を発見し、商品開発、宣伝戦略などで顕在化させた市場としていくことは、大きな効果を生む。AIのデータ分析によって、潜在市場に気付く方法はないのだろうか。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る)
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