トルコリラの足元の動向を分析 サンワード貿易の陳氏(三井智映子)

2019年8月20日 16:16

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記事提供元:フィスコ


*16:16JST トルコリラの足元の動向を分析 サンワード貿易の陳氏(三井智映子)
皆さん、こんにちは。フィスコマーケットレポーター三井智映子の気になるレポートです。先週はトルコリラが下落しましたね。 そこで、今回は気になるトルコリラについてのレポートをご紹介します。

陳さんは「テクニカルマイスター」にて、先週のトルコリラ円の下落の背景について、『米中貿易戦争がもたらす世界的なリスクオフによる影響に加え、トルコ中央銀行が組織再編の一環でチーフエコノミストや一部部署の責任者を解任したことが嫌気された』と紐解いています。

トルコ中央銀行の組織再編については、『エルドアン大統領は前月、利下げ要求に従わず、中銀の役割を適切に果たさなかったとしてチェティンカヤ総裁(当時)を解任』したことなどから『中銀の独立性を巡る懸念が強まった』と分析。 組織再編では『チーフエコノミストのハカン・カラ氏のほか、調査・金融政策部門や市場関連部門、銀行・金融機関関連部門の責任者など10人超が解任された』とのことです。加えて、『トルコの6月の経常収支は予想以上の赤字となった。一方、6月まで1年間の経常収支は約17年ぶりの黒字となった』と伝えています。

今週のトルコリラ円の見通しについては、『保ち合いとなりそう』と考察しています。先月25日のトルコ中銀の金融政策決定会合では、政策金利が約3年ぶりに引き下げとなりましたが、その背景について『景気浮揚を狙うエルドアン大統領政権の圧力があったと見られており、中銀の独立性を侵すものとして市場から懸念された』と分析。

利下げ後のトルコリラはインフレの低下などから堅調に推移しているとのことで、『7月のインフレ率は16.65%に上昇しているが、引き続き利下げを行う可能性は高く、トルコリラへの影響は小さい』との見解です。

最後に、『9月12日の中銀会合では追加利下げとなりそう』と述べています。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、ブログ「テクニカルマイスター」の8月20日付「トルコリラ円、先週の動き・今週の予想」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子《HH》

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