断続的に自己株式の取得進めるアドヴァンに注目

2019年7月12日 17:07

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 7月5日に再び自己株式の取得について開示を行った建材メーカーのアドヴァン(東証一部:7463)の株価が上昇、9日以降、年初来高値圏で推移しており、今後の動きに注目したい。

 アドヴァンによると、今回の自己株式取得は100万株を上限として行われる予定で、自己株式を除いた発行済株式総数に対する割合の2.2%となる。当該開示時点での同社の発行済株式数(自己株式901万6,717株を除く)は4,479万5,975株である。

 2019年3月末時点で、既に発行済株式数に対して14.61%の自己株式を所有していたことから、2020年3月期には更に実質的な資本効率の改善が期待される。

 アドヴァンは、今年4月2日に代表取締役の異動も発表している。6月27日に開催された定時株主総会後に、創業一族である山形雅之助氏が代表取締役会長となり、代表取締役副社長であった末次廣明氏が代表取締役社長に就任している。アドヴァンの取締役会には、この山形氏以外にも創業家より2名の取締役が入っており、創業家一族による経営支配は依然強いものと思われるが、創業以来一貫してファブレス経営を続けた結果、財務状態は良好である。

 6月27日に提出されている2019年3月期の有価証券報告書によると、自己資本比率が80.6%、インタレスト・カバレッジ・レシオに至っては299.3倍となっており、財務基盤はかなり強固である。自己資本比率が高すぎることで資本効率が低下していることから、ここ数年断続的に自己株式の取得を進めているとみられる。

 2020年3月期第一四半期決算も5日に発表されているが、売上高は前年同期比7.2%増の50億2,300万円、営業利益は同12.7%増の11億900万円となっており、まずは堅実な滑り出しである。

 アドヴァンについては、損益計算書の四半期毎の数値推移よりも、決算発表の早さに注目したい。3月決算である同社が毎四半期の決算発表を行うタイミングは、早くて四半期末日より2日後、正月などを挟む場合でも10日後程度である。あまりにも早く決算を発表してしまうため、一般投資家が見逃すことも想像出来る。しかしながら、この決算発表の早さは、同社の経営管理体制もまた強固であることを示唆しているものと言えそうだ。

 第一四半期決算短信によると、2020年3月期の配当は1株あたり年間28円と、前期より2円の増配を予定している。この増配と、当期に入ってからも続く自己株式取得により配当性向は改善される見込みである。

 建材メーカーの今後の業績は、2020年のオリンピックを契機として収束に向かうのではないかという考えもあるようだが、アドヴァンが取り扱っている建材は、一般住宅のリフォームなどにも使われており、政府の中古住宅取得促進策を念頭に置くと、長期的に期待が持てる銘柄であると考えられる。

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