8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ115ドル安、利下げ期待の後退が続く

2019年7月9日 07:44

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記事提供元:フィスコ


*07:44JST 8日の米国市場ダイジェスト:NYダウ115ドル安、利下げ期待の後退が続く
■NY株式:NYダウ115ドル安、利下げ期待の後退が続く

米国株式相場は下落。ダウ平均は115.98ドル安の26806.14、ナスダックは63.41ポイント安の8098.38で取引を終了した。前週の堅調な雇用統計を受けた利下げ期待の後退で、売りが先行。10日に行われるパウエルFRB議長の議会証言を見極めたいとの思惑から下値は限られたものの、終日軟調推移となった。セクター別では、耐久消費財・アパレルや家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方でテクノロジー・ハード・機器や医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

航空機メーカーのボーイング(BA)は、サウジアラビアの格安航空会社が「737MAX」を最大50機購入する契約を取り消し下落。携帯端末のアップル(AAPL)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け軟調推移。一方で、セキュリティソフトのシマンテック(SYMC)は、半導体のブロードコム(AVGO)への身売り交渉進展が報じられ上昇。半導体のアドバンスド・マイクロ・デバイシズ(AMD)は、複数アナリストが新たに発売されたデスクトップ向け半導体(CPU)を評価し堅調推移となった。

検索大手のアルファベット(GOOGL)と衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(DISH)は、第4の携帯電話・通信会社設立に向けて協議中であることが報じられた。。

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■NY為替:

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円52銭から108円78銭まで上昇した。米国の強い6月雇用統計を受けた米国の利下げ期待の後退で、ドルの買戻しが続いた。

ユーロ・ドルは、1.1227ドルから1.1207ドルまで下落して引けた。域内の追加緩和観測に伴うユーロ売りが加速した。クーレ欧州中央銀行(ECB)理事は「緩和策はこれまで以上に今、必要」「利下げや量的緩和(QE)が選択肢になる」と言及。ユーロ・円は、121円75銭から121円94銭まで上昇した。

ポンド・ドルは、1.2529ドルから1.2500ドルまで下落した。英国の合意ない欧州連合(EU)離脱への警戒感を受けたポンド売りが強まった。

ドル・スイスは、0.9912フランから0.9947フランまで上昇した。


■NY原油:続伸で57.66ドル、中東情勢悪化で供給不安

NY原油先物8月限は続伸(NYMEX原油8月限終値:57.66↑0.15)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物8月限は前日比+0.15ドルの57.66ドルで通常取引を終えた。一時、58.46ドルまで上昇し2日来の高値を更新。

イランがウラン濃縮度を2015年の核合意で定められた上限を超過し、さらに「濃縮度を引き上げる可能性がある」と警告したため、中東情勢の緊張激化で原油供給がひっ迫するとの懸念が買い材料となった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.20ドル -0.06ドル(-0.21%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.49ドル -0.72ドル(-1.63%)
ゴールドマン・サックス(GS)205.75ドル -2.15ドル(-1.03%)
インテル(INTC) 47.82ドル -0.26ドル(-0.54%)
アップル(AAPL) 200.02ドル -4.21ドル(-2.06%)
アルファベット(GOOG) 1116.35ドル -15.24ドル(-1.35%)
フェイスブック(FB) 195.76ドル -0.64ドル(-0.33%)
キャタピラー(CAT) 134.84ドル -0.65ドル(-0.48%)
アルコア(AA) 22.30ドル -0.83ドル(-3.59%)
ウォルマート(WMT) 112.72ドル +0.74ドル(+0.66%)
スプリント(S) 6.87ドル -0.17ドル(-2.41%)《SF》

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