NYの視点:FRBは6月FOMCから利下げ協議か、5月雇用統計が重要に

2019年6月7日 07:35

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記事提供元:フィスコ


*07:35JST NYの視点:FRBは6月FOMCから利下げ協議か、5月雇用統計が重要に
米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げに関する協議を早くて6月の連邦公開市場委員会(FOMC)から開始する可能性が強まったと、ウォールストリートジャーナル紙が報じた。

メンバーは、

1)何が利下げを決定をもたらすか
2)決定するまでにどのような情報が必要となるのか

を議論することになる。

FOMCによる本年の成長見通しは2%と、昨年の3%から成長鈍化が予想されている。また、インフレも本年2%目標達成が未達に終わると見ており、見通しはすでに、政策金利であるFF金利誘導目標で現行の2.25%−2.5%が引き締め過ぎであることを示唆している可能性もある。

市場エコノミストはFRBが本年9月と、12月にそれぞれ25ベーシスポイントの利下げを決定、さらに2020年に入り25ベーシスポイントの利下げを決定すると見ている。

パウエル議長は4日、5日にシカゴで開催されたFRB会合において、貿易問題がいつ、どのように解決することになるかわからないと指摘し、貿易緊張による成長見通しへの影響を監視しつつ、成長を維持するために行動すると、利下げの可能性も除外しなかった。

しかし、米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げを巡り、カプラン米ダラス連銀総裁のように「早まった判断をしたくない」との見解を示すメンバーも少なくない。カプラン総裁は、「何らかの措置が必要であるかどうかを判断するのは時期尚早」と主張している。

パウエルFRB議長やクラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長と同様に、FOMCの中での権限が大きいNY連銀のウィリアムズ総裁は低すぎるインフレがより差し迫った問題であることや、不透明感が強まっていることを認めながらも、経済や雇用が引き続き強い軌道上にあると楽観的な見方を示している。また、市場が利下げ観測を強めつつある中、「FRBと市場の見解が相違することはありうる」との言及にとどめた。実際、FRBが公表したベージュブックでは全12地区で経済活動の拡大が確認された。

米連邦準備制度理事会(FRB)の今後の金融政策の軌道を探るためにも米労働省がワシントンで7日に発表する予定の5月雇用統計の結果が重要となってくる。《CS》

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