画像認識アプリで希少なカメの密輸を防げ 環境省とNTTが沖縄で実証実験

2019年5月22日 08:49

小

中

大

印刷

密猟対策アプリのイメージ。写真を撮るだけで希少種か確認できる(図:NTTドコモの発表資料)

密猟対策アプリのイメージ。写真を撮るだけで希少種か確認できる(図:NTTドコモの発表資料)[写真拡大]

写真の拡大

 沖縄などに生息するリュウキュウヤマガメなど希少なカメの密猟や密輸を防ぐため、環境省とNTTドコモ(東京都千代田区)は21日、AI(人工知能)による画像認識技術を使った希少種の判定アプリの実証実験を始めた。このアプリを使えば、スマートフォンでカメラを撮影するだけで、知識の少ない空港職員などでも、採集などが禁止されているカメかどうかを即座に判定できるという。

【こちらも】NTTコムウェア、ドローンとAIを活用した異常点検サービスを発表

 沖縄県の沖縄島北部や西表島、鹿児島県奄美大島、徳之島などは、国内でも希少な生物が生息する地域として知られており、国の天然記念物に指定されていたり、ワシントン条約で取引が規制されている生物も多い。一方で希少種の違法な採集や島外・国外への持ち出しが後を絶たず、昨年10月には、天然記念物のリュウキュウヤマガメ60匹を香港に持ち出した日本人男性が空港で逮捕。今月、香港の裁判所で実刑判決を受けた。

 こうした事件などを受け、環境省は今年に入って、沖縄と鹿児島県で「密猟・密輸対策連絡会議」を発足。環境省のほか、県や日本航空、日本郵便、地元のNPO法人らが参加し有効な対策について協議している。

 実証実験で使われる画像認識アプリは、NTTが開発した画像認識技術を応用。密猟防止パトロールや空港の手荷物検査、郵便局の荷物受け取りの担当者らが密猟の疑いのあるカメを発見した場合、スマートフォンで撮影すれば、その場で持ち出しが禁じられているカメかどうか判定できる。

 今回対象となるのは、リュウキュウヤマガメ、ヤエヤマセマルハコガメ、ヤエヤマイシガメの3種。リュウキュウヤマガメとヤエヤマセマルハコガメは開発によって数が激減。ペットとしても人気が高く、密猟も多い。またヤエヤマイシガメは、かつて食用として輸出され、数が激減した。本来の生息地では保護の対象となっている一方で、ペットなどとして持ち出された個体が繁殖した地域では、生態系への悪影響が懸念されている。

 実験は21日から今年12月まで実施。実験で得られたデータなどを元に、認識精度の向上を図る。同省とNTTは「今後も地域や国の財産である希少生物の保護に、ITCを活用していきたい」としている。

関連キーワードNTTドコモ鹿児島県沖縄県人工知能(AI)環境省日本航空日本郵便

広告

写真で見るニュース

  • JPL Small-Body Database Browserによる11月18日の「2019UR2」軌道。ここで見ると、地球とほぼ重なっていることが分かる。 (c) NASA
  • 2021年の量産開始が見込まれるメルセデス・ベンツ・eアクトロス(画像: ダイムラー社発表資料より)
  • 洛北阪急スクエアのイメージ(阪急商業開発の発表資料より)
  • トヨタ・ライズ(画像: トヨタ自動車の発表資料より)
  • 「GALAXY CRUISE」の画面イメージ。(c)国立天文台
  • 太陽圏を脱出し星間空間へと到達したボイジャー探査機 (c)  NASA/JPL-Caltech
  • 2019年元旦の初日の出。(画像: 全日空の発表資料より)
  • 「ペット&スパホテル伊豆ワン」の館内コミュニティサロン。(画像: リソルホールディングスの発表資料より)
  • 極大を迎えるミラの位置 (c) 国立天文台
 

広告

ピックアップ 注目ニュース