出来る企業:物語コーポレーションのホームページは一味違う

2019年4月2日 11:32

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 かつて財経新聞に「外国人就労者」拡大に道が開けたことに関し、「同一労働・同一賃金こそ肝心。既に外国人雇用と取り組み、店長まで誕生している飲食業:物語コーポレーションに学べ」といった内容の記事を書いた。

【こちらも】外国人就労者が「店長」になっている物語コーポレーションに学べ

 外食産業の前11月・12月決算が出揃ったのを機に、「焼き肉」「ラーメン」「お好み焼き」などの店舗を展開する物語コーポレーションの現状を改めて調べてみた。ちなみに同社は6月期決算。

 12月中間期時点で総店舗数は「国内459店(内FC206)」+「海外16店(同3)」の475店舗。前期の「16.8%増収、30.1%営業増益、15.1%最終増益、10円増配80円配」に続き今期も「15.9%の増収、17.6%の営業増益、14.9%の最終増益、10円増配90円配」と、14期連続の増収・増益計画で立ち上がった。そして開示済みの中間期実績は、期初予想を全て上回り下期入りした。上期の既存店売上高は前年同期比100.8。

 株価は好調さを如実に反映している。本稿作成中の時価は9000円台前半。2017年6月期の初値(16年7月の始値5300円)で買い保有していると、株価の上昇分だけで投下資金は75%強増えている。好収益銘柄の中長期投資の妙を、改めて感じさせられる。

 ところで今回、諸々と検索しているうちに「できる会社のホームページは一味も二味も違う」と痛感させられた。HPの在り様については「通り一遍の会社は、所詮通り一遍の企業に過ぎない」と指摘される。

 面白かったというか「ためになった」のは、同社の焼き肉チェーンの主軸「焼き肉きんぐ」のコーナーだった。「焼き肉を美味しく食べるためのコツ」が例えば次の様に具体的に記されていた。

 ★「トング(肉を挟んで網に乗せる道具)は先だけでなく面で挟んで使う」
 ★「焼き肉を食べる順番は塩もの・タレもの・ホルモンの順番が適当」
 ★「サンチェ(焼いた肉を包んで食べる葉)は凹凸のある裏側で包む」
 ★「肉にしぼりかけるレモンは、皮の部分を下向きにして絞る。皮に含まれる成分:リモネンが流れ、レモンの風味をより豊かにする」

 孫どもを連れて焼き肉屋に赴く際、蘊蓄を傾けてみたい。「お爺ちゃん、よく知っているね」と、爺ちゃんの株がきっと上がるに違いない!(記事:千葉明・記事一覧を見る

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