「サバ缶」や「カマンベールチーズ」が人気、農産・水産加工品市場 富士経済

2019年3月29日 16:00

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「キムチ」「風味かまぼこ」「水煮・蒸し豆」の市場推移。(画像: 富士経済の)

「キムチ」「風味かまぼこ」「水煮・蒸し豆」の市場推移。(画像: 富士経済の)[写真拡大]

 富士経済は26日、農産加工品や水産加工品などの市場調査結果を発表。キムチや青魚缶詰、カマンベールチーズ、サラダチキンが好調だとしており、いずれも「健康効果」が注目を集めている。注目市場は以下の通り。

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■キムチ、風味かまぼこ、水煮・蒸し豆

 キムチは11年より市場縮小傾向にあったが、18年はキムチに含まれる乳酸菌効果がメディアで取り上げられたことや、初の機能性表示食品が発売されたことで前年比2.3%増の670億円と拡大が見込まれている。19年は国産メーカーの拡販も予想され、さらに伸長するとしている。

 風味かまぼこは豊富なたんぱく質を背景に、筋力増強効果がTVで紹介された反響が大きく、筋肉量減少に悩む50代を中心に注目が高まった。18年は同4.1%増の383億円と増加する見込み。

 水煮・蒸し豆は、大豆の健康効果やダイエット効果が注目を集め市場は拡大、18年は同35.6%増の61億円と急伸。今後もメーカー各社、新商品の開発に注力していることから、さらなる伸長が期待されている。

■青魚缶詰

 青魚の健康効果や缶詰の備蓄効果で注目を集め、サバを中心に市場は拡大。サバは健康素材と共に調理素材としても優れていることがTVで特集されたため、品切れ商品が出るほどのトレンドとなった。

 人気は現在も継続。漁獲量や工場製造能力も逼迫しているためサバは堅調な拡大に留まるが、さんまやイワシなども健康性を謳う商品にも人気が波及しているため、青魚缶詰は拡大しているという。

■カマンベールチーズ

 18年見込みは17年比11.4%増の166億円、23年予測は同31.5%増の196億円。家飲みの浸透により需要が拡大。認知症予防効果がTVで取り上げられ、近年は高い世代からの注目も高まっている。一時、供給不足だったが、明治の新工場稼働など供給体制も強化されたことから、さらなる拡大が予測されている。

■サラダチキン

 高たんぱく低カロリーから、コンビニ需要を中心に市場は急伸。18年、19年と2桁の成長が見込まれる。フレーバータイプ、スティックタイプ、切り落としタイプなど、バラエティに富んだ商品を各メーカーが積極的に投入していることから、市場はさらに拡大するとしている。

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