JAXAが初のクラウドファンディング 宇宙での無線電力伝送を目指す

2019年3月12日 18:55

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「Int-Ball」と呼ばれるロボットでのワイヤレス給電の想像図 (c) JAXA

「Int-Ball」と呼ばれるロボットでのワイヤレス給電の想像図 (c) JAXA[写真拡大]

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、「身近な宇宙開発の実現へ」を合言葉に、クラウドファンディングを開始した。8日13時から募集を始め、450万円の目標額に対して、寄付総額は執筆時点(3月12日)で200万円を超えている。JAXAがクラウドファンディングを実施するのは今回が初という。

■身近な「無線での電力伝送」がクラウドファンディングに選ばれる

 JAXAがクラウドファンディングを募るプロジェクトは、「ワイヤレス電力伝送技術」を確立させるうえで不可欠な送受電コイルの設計と製作に関するものである。ワイヤレス電力伝送技術は、携帯電話が有線をつながずに充電できるように、宇宙機が給電システムに格納されたのち、有線を介さずに無線で充電できるようになる技術だ。

 人工衛星や探査機には、ミッションを遂行するための観測機器や地上と通信する機器、姿勢制御のための機器や太陽電池で発電した電力をためる電池など、多くの機器が搭載されている。これらの機器は多くの伝送ケーブルでつながれているが、それをなくすためにワイヤレス電力伝送技術が用いられるという。

 JAXAによると、複数の小型探査機により機能を分散し、協調しながら惑星を探査するために、ワイヤレス電力伝送が適用されるという。この技術の実用化への第一歩として、早期に宇宙空間で技術実証することが求められる。

■宇宙船内を飛ぶ撮影ロボットで実証実験

 JAXAが目指すのは、「Int-Ball」と呼ばれるロボットによる宇宙空間での技術実証だ。Int-Ballは宇宙船内部で浮遊可能なロボットで、2017年6月にドラゴン補給船で国際宇宙ステーション(ISS)内にある日本実験棟「きぼう」へと運ばれた。自由な角度から撮影可能で、宇宙飛行士の作業時間の約1割を占める撮影作業をゼロにすることが、Int-Ballの目的である。

 ワイヤレス電力伝送技術は、Int-Ball3号機以降による宇宙空間での技術実証を目指すという。宇宙空間での実証が達成できれば、世界初となる宇宙での無線給電の実証となる。

 クラウドファンディングサイト「Readyfor」を通して行われている募集は、4月26日23時まで行われ、450万円以上集まった場合に成立となる。クラウドファンディングの達成後、7月にワイヤレス電力伝送技術の設計や製作準備を開始し、秋ごろに地上試験が行われる予定だ。(記事:角野未智・記事一覧を見る

関連キーワードクラウドファンディング宇宙航空研究開発機構(JAXA)国際宇宙ステーション(ISS)

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