菌従属栄養植物の新変種「オキナワソウ」を発見 神戸大学など

2019年3月11日 11:55

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沖縄本島で発見されたオキナワソウ。(画像:神戸大学発表資料より)

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 沖縄県の沖縄本島・石垣島で、菌従属栄養植物の新変種が発見され、「オキナワソウ」と命名された。神戸大学大学院理学研究科の末次健司講師、森林総合研究所九州支所の木下晃彦主任研究員 (当時、国立科学博物館・非常勤研究員)、沖縄美ら島財団総合研究センターの赤井賢成研究員らの研究グループによる。

【こちらも】光合成をしない新種の植物「オモトソウ」石垣島で発見

 植物の古典的な定義は「葉緑素を持ち、光合成を行う」ことであるのだが、陸上生活を身に付けてからわざわざ海に戻ったクジラやイルカのような動物がいるのと同じように、光合成をやめてしまった植物というものも存在する。彼らはキノコやカビの菌糸を取り込んで、そこから栄養を得て生育する。これが菌従属栄養植物である。多くは地下で暮らすので、これまであまりその種別や生態は知られていなかったが、近年急速に研究が進んでいる。

 さて、オキナワソウが発見されたのは、沖縄本島北部、ならびに石垣島の複数の地点においてである。全体が紫色で高さ10cm程度、直径1.5mmほどの花をつける。調査の結果として、この植物はホンゴウソウ属に属するものだと分かったが、ホンゴウソウとは異なる特徴があり、また屋久島の固有種であるヤクシマソウと近縁であることが分かった。ちなみにヤクシマソウはもう少し色が黒く、そして小ぶりである。

 発見を受け、沖縄本島や石垣島で採取されたホンゴウソウの標本を改めて調べたところ、今回発見されたオキナワソウであったものが誤ってホンゴウソウと同定されていた標本が数多く見つかった。そこで沖縄県で広くみられることから、これに「オキナワソウ」の名が与えられた。

 DNA分析を行った結果、オキナワソウとホンゴウソウは遺伝的に分化していたが、ヤクシマソウとは分析の範囲では差異が認められなかった。恐らく種分化からあまり時間が経過していないものと推測されるが、そのことから、新種ではなくヤクシマソウの種内分類群新変種としてオキナワソウは登録された。

 なお、研究の詳細は、国際誌「Acta Phytotaxonomica et Geobotanica」に掲載されている。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

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