AI兵器は「核兵器コントロールより難しい」と警告、キッシンジャー元米国務長官

2019年3月7日 09:31

小

中

大

印刷

 例えば、AI攻撃型ドローンの開発は、米中がしのぎを削る分野だ。中国は、既に200の小型ドローンの群集飛行を成功させたと言う。現在のアメリカ軍などが実戦配備しているドローンは、パイロットが軍司令部にいながら指令を出して操縦、偵察、攻撃などを行っているが、開発されているのはAIによる完全自動操縦だ。それは、さながら鳥の群集飛行だが、目標検索、攻撃も自動だ。

【こちらも】社会の一員としてのAIのあり方は?ヨーロッパがAI倫理ガイドラインを策定

 現在でも、ドローンはテロ組織要人の暗殺に使われたりしているが、AI攻撃型ドローンは、都市部の攻撃など、これからの兵器としての能力は計り知れない。現在はイージスシステムで防空を試みているが、AI攻撃型ドローンが大挙して飛来すれば、防空は不可能だ。核ミサイル攻撃を行う前に、これによる防空システムの破壊が必ずあると思わねばなるまい。さらに、ステルス性能の高いAI攻撃型兵器が登場すれば、その威力は「空中・陸上・海上・宇宙」など、世界の覇権を根本から変えてしまうかもしれない。まもなく、危険が伴う戦闘はAI兵士に取って代わられるのだろう。

■キッシンジャー氏が世界に警告

 元米国務長官キッシンジャー氏と言えば、アメリカ外交の重鎮だ。隠居しているはずだが、彼の言葉は今でも世界を動かす。日本通としても知られ、中国を含め世界の指導者が彼の意見を聞きたがっている。そのキッシンジャー氏が「AI兵器の開発をコントロールすることは、核兵器をコントロールするよりもはるかに困難だろう」と語ったのという。キッシンジャー氏が世界に警告した言葉は、きわめて重い。人間をはるかに超える処理能力を持つAI兵器は、動き出したら留めることは人間の能力では難しいであろう。

 まもなく、全世界で兵器はAIを搭載し、人間に替わって戦場に赴くのであろう。懸念されるのは、「より戦争がしやすくなる」ことだ。今でもアメリカ軍では、戦闘での犠牲をどれだけ少なくできるのかが課題だ。しかし対する敵勢力となったとき、正面で戦闘すれば、対抗するまもなくく消滅してしまう。今後、アメリカ軍はAI兵器により生身の兵士を危険にさらすこともなく戦うこととなる。対抗できるのは中国、ロシアのみで、テロ組織との戦闘においても、AIの情報処理能力で圧倒的に上回る国が勝つのであろう。

 キッシンジャー氏の知見は、おそらくは正しいのであり、テロで巨大な体制に歯向かう術がなくなるかもしれない。格差拡大の全世界で、人民の武装蜂起が無意味となるかもしれない。人手不足の日本にとってAI技術は救いの神だが、そんな平和利用の前に、必ず兵器に利用されるのが最新テクノロジーの宿命だ。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

関連キーワードアメリカ中国ドローン人工知能(AI)核兵器

広告

広告

写真で見るニュース

  • 子供や初心者も安全に楽しめるスマートフェンシング(写真:大日本印刷の発表資料より)
  • 新型「N-WGN」(画像: 本田技研工業の発表資料より)
  • ハーゲンダッツ トラベリングショップのイメージ。(画像:ハーゲンダッツジャパン発表資料より)
  • N-WGN(画像: 本田技研工業の発表資料より)
  • シフォン・G スマートアシスト(画像: SUBARUの発表資料より)
  • 画像はイメージです。
  • 「JALマイレージバンク ワールドマーケットプレイス」の画面イメージ。(画像: 日本航空の発表資料より)
  • 日産の新型「スカイライン」。(画像: 日産自動車の発表資料より)
  • 「ホカロン ルナ」(画像: ロッテの発表資料より)
 

広告

ピックアップ 注目ニュース