「空飛ぶ」天文台SOFIA、オリオン座の「ドラゴン」の3D構造を明らかに

2019年1月9日 09:02

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NASAが公開したオリオン大星雲。ドラゴンの形をしている。 (c) NASA/SOFIA

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 米航空宇宙局(NASA)は7日、運営する遠赤外線天文学成層圏天文台(SOFIA)がオリオン大星雲の立体構造を明らかにしたと発表した。ドラゴンの形をした大星雲の構造が、星の形成メカニズムを解明する手がかりになるとみられる。

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■飛行する天文台「SOFIA」

 NASAと独航空宇宙センター(DLR)が共同で管理するSOFIAは、改良されたボーイング747SPに、2.7メートルの反射望遠鏡を搭載した「空飛ぶ」天文台だ。カリフォルニア州パームデールに位置するアームストロング飛行研究センターを基点に、NASAが運営する。最初の飛行が実施された2007年以降、火星大気中の酸素原子の検出などに貢献した。

 今回、SOFIAが搭載した「GREAT(German Receiver for Astronomy at Terahertz Frequencies)」と呼ばれる観測装置で、オリオン大星雲の発する光の化学的組成を測定した。40時間で200万以上もの炭素スペクトルを記録可能なGREATにより、画像データを作成したという。

■SOFIAが明らかにしたオリオン大星雲

 地球から1,500光年離れたオリオン大星雲は、オリオン座に位置する散光星雲だ。ガスや塵から構成されるオリオン大星雲に位置する星の大部分は誕生して間もなく、分子雲に埋もれているため赤外線でしか見えないという。GREATが今回明らかにしたのは、恒星風によって生じた泡だけでなく熱放射が発生するフィラメントなどがオリオン大星雲に含まれることだ。

 これまで、超新星爆発が星を形成する雲をコントロールする主要因だと考えられてきた。ところが、それよりずっと早い段階で恒星風が雲をコントロールする主要因であることが明らかになった。恒星風を生み出す大質量星とその周辺環境との相互作用により、星の形成が進むという。

 NASAは、画像データを基に、オリオン大星雲の立体構造を公開している。今回のプロジェクトの顧問であるスイス科学アカデミー天文学研究所のリース・テイラー氏は、「画像データを回転させて、その構造からオリオンのドラゴンというニックネームを与えた」と話す。「海馬や翼竜に見えたという研究者もいたが、私にはドラゴンに見えた」と同氏は語る。

 研究の詳細は、英科学誌Natureにて7日に掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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