イオンが障害を持つ従業員サポートに本腰、幕張で「いきいきイオン」始動

2019年1月8日 09:27

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 イオンは7日、千葉市美浜区豊砂のイオンモール幕張新都心で、障害者が能力を生かして働き続けられることを目指した取り組みの「いきいきイオン」を始動させた。グループ内のR.O.U、イオンエンターテイメント、イオンカルチャー、ブランシェスの障害者も参加、グループを挙げて障害を持つ従業員のサポートに本腰を上げる。

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 この取り組みはこれまで、グループ内各社が独自に進めてきた障害者の受け入れ、働きやすい環境づくり、入社後の従業員教育を共同で進めるもので、障害者の就労支援などを推進するグループ企業のアビリティーズジャスコのサポートを受ける。

 合同の会社説明会から職場見学会、実習などを経て採用された障害を持つ従業員は、1つのチームを編成して共通の教育と支援を受けながら、各社の店舗業務に加わる。アビリティーズジャスコは障害者が業務を自立して行うことができるようになるまで支援する。同時に受け入れるグループ企業が配慮すべき点などを学ぶ勉強会も開く。

 イオンは2020年までにグループとして障害者雇用率3%、障害者雇用人数1万人を目指す目標を掲げている。2018年6月現在の障害者雇用率は2.4%、障害者雇用人数は7,240人。これまでも障害者に優しい店舗づくりや従業員のマナー検定、サービス介助士の資格取得など障害者の支援を進めてきた。

 「いきいきイオン」の実施で障害者と企業の相互理解を深めるとともに、1人ひとりの能力を生かして誰もが長く働ける職場を目指す。イオンは入社する障害者がチームでグループ各社の業務を体験することにより、仕事の幅を広げることが可能になるとしている。

 アビリティーズジャスコは障害者が働く姿を当たり前にする目的で1980年に設立されたグループ企業で、障害者と健常者がいっしょになってCDやDVD、書籍を販売する「スクラム」4店舗と、障害者の就労支援、定着をサポートする12のセンターを運営している。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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