AI活用GAテクノロジーズの中古不動産仲介ポータルサイトの魅力

2018年12月13日 17:04

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 GA technologies(以下GAテク)は昨年7月に東証マザーズ市場に株式を公開した、上場新規組。13年3月の設立だが、そのビジネスモデルには魅力を覚える。事業は要約すると、AIを活用した中古不動産のマッチングポータルサイト:RENOSY(以下リノシー)の運営。順を追って事業展開を説明すると、こんな具合。

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 ★自社開発のAIを導入したアプリで、数ある投資物件の中から「収益性」「資産性」などの角度から投資価値の高いワンルームの中古マンションを提案。

 ★何故ワンルームなのか。一つには都市部への人口集中化で、単身者用マンションの建設を行政サイドが抑制する動きにある点。いわば希少価値。かつ中古ワンルームマンションの場合、ワンルームの資産価値低下(家賃)は築後10年から15年で減少する。中古と呼ばれる段階では横這い(安定価格)となる。つまり収益性が計算しやすくなる。

 ★月額税込み1080円也で投資家に代わり、ワンルームの運営代行サービス/滞納保証の枠組みが執られている。前者は「リーシング」「入居予備軍審査」「契約」「家賃徴収・投資家への送金」「解約後の清算」であり、後者は2年契約で入居したにもかかわらず途中で退去といった場合投資家には「想定外の収入減」となる。そんな場合「入って然るべき家賃-管理費」がGAテクにより担保される。

 ★勿論、投資上のデメリットもありうる。投資家が変動金利で資金を調達していたケースでは、金利上昇は投資家負担に重くのしかかる。突発的な事態が発生し家賃の低下を余儀なくされることもある。が、リノシーを介して投資家が手にしている入居率は、昨年5月時点で98・4%。デメリットには晒されていない。

 ★断るまでもないが、投資家には節税・相続税対策の効果がもたらされる。

 GAテクはこうした事業展開に拍車をかけるための施策を検討、重ねている。例えばクラウドファンディングの導入。運用期間は最短3カ月、1口1万円から。申し込み・契約・配当金受け取りまでオンラインで完結。またここにきてSBJ銀行と提携し、非対面口座開設などのオンライン完結型の住宅ローン・プラットホームを構築している。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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