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日本政策金融公庫の調査によると、趣味や特技を生かして新たに開業した企業では、それ以外の企業よりも採算性や目標達成率は低めながらも、満足度や“やりがい”は高くなっていることが分かった。
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■趣味起業家の規模は小さ目
11日、日本政策金融公庫が趣味起業家を対象とした調査結果を発表した。これは、2018年7月に実施した「新規開業実態調査」で回収できた2160社から、開業した動機について「趣味や特技を生かしたかった」と答えた新規開業企業154社(7.1%)を「趣味起業家」、それ以外の新規開業企業2,006社を「趣味起業家以外」と分けて集計・分析調査したもの。
開業時の平均従事者数を見ると、趣味起業家は2.7人。趣味起業家以外は3.5人。月商をみると、趣味起業家は100万円未満が64.2%、100万円以上500万円未満が29.9%。趣味起業家以外は100万円未満が37.5%、100万円以上500万円未満が44.0%となるなど、趣味起業家の事業規模は小さ目になっている。
■趣味起業家は飲食業・宿泊業や小売業が多め
趣味起業家の業種で最も多いのは飲食業・宿泊業が27.9%。以下、サービス業(21.4%)、小売業(20.8%)、医療・福祉(7.8%)、教育・学習支援(7.1%)など。趣味起業家以外で最も多い業種はサービス業が24.7%。以下、医療・福祉(16.6%)、小売業(12.2%)、飲食業・宿泊業(11.8%)、建設業(10.2%)となっている。
■趣味起業家は女性が多めで事業経験が少なめ
趣味起業家の性別では男性が71.4%、女性が28.6%に対して、趣味起業家以外では男性が81.7%、女性が18.3%。また事業に関連する仕事をした経験について、趣味起業家では「ある」が65.6%に対して、趣味起業家以外では「ある」が82.6%となっている。
■趣味起業家の採算性や目標達成率は低め
採算状況については、趣味起業家では黒字が53.4%に対して、趣味起業家以外では62.6%。目標月商達成率については、趣味起業家では100%を超えたのが30.1%に留まるのに対して、趣味起業家以外では44.1%となっている。
■満足度や“やりがい”は趣味起業家が高め
総合的な満足度を尋ねたところ、趣味起業家で「かなり満足」と答えたのは24.0%、「やや満足」は42.7%。その一方、趣味起業家以外で「かなり満足」と答えたのは24.7%、「やや満足」は43.3%で、双方に大きな差は見られない。また、仕事のやりがいの回答を見ると、趣味起業家の方がやりがいを感じていることが分かった。(記事:県田勢・記事一覧を見る)
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