EVスタートアップFaraday Future、中国親会社が送金できず再び倒産危機

2018年11月20日 12:49

印刷

記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward曰く、 2016年のCESでコンセプト車を発表したときには「テスラ・キラー」とも言われたもてはやされた米電気自動車スタートアップのFaraday Futureが、再び資金繰りトラブルに立たされている模様(Yi Cal GlobalThe VergePan DailyAccesswire)。

 同社は中国の楽視グループから3億ドルの出資を受けた後、工場を建てるため米Yahooが所有していたネバダ州の土地を買収したり、宣伝のためにフォーミュラEに参戦(2016年で撤退)したりと、かなり大盤振る舞いの経営をしていたものの、2017年には資金繰りが危うくなり、香港の投資家から出資を受けることが噂されていた。今年になって中国Evergrandeの健康サービス子会社から15億ドルの出資を受けいれたことも報じられている。

 しかし、最近中国政府は資金流出対策として企業買収資金などの送金を停止する措置を取っており、7月にEvergrandeが行おうとした米国へ700億ドルの送金も認めなかった。そのためFaraday Futureは10月に100人単位のレイオフを行ったほか全社員の給料を20%カット、社長の給料は1ドルへ減額し、創業者とSVPは退職することになった。

 いっぽうでブロックチェーンプラットフォームを手がけるEVAIOがブロックチェーンを使って資金を集め3年間で9億ドルをFaraday Futureに投資する計画を発表しているほか、Faraday Future側も2020年までのIPOを目指しているとしている。8月には電気スポーツカーFF91の初めての生産前行程が完了したと発表しているが、はたして2018年内中に販売することはできるのだろうか?

 スラドのコメントを読む | ビジネス | お金

 関連ストーリー:
Teslaの「完全自動運転」機能、実現はまだ先? 2018年10月24日
新たな米EVベンチャーLucid Motors、サウジアラビアから1000億円規模の投資を確保 2018年09月21日
著名CPU設計者のJim Keller氏、Teslaを退社しIntelへ 2018年05月01日
エリック・レイモンド、オープンなUPS開発に乗り出す 2018年03月13日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事