日本公庫の創業融資、18年度上半期は件数微増も金額微減 サービス業が増加

2018年11月17日 12:02

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 日本政策金融公庫の発表によると、少なめの資金で開業できるサービス業向けの融資が増えたことから、2018年度上半期(2018年4~9月)の創業融資は件数においては微増ながら、融資金額では微減となったことが分かった。

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■民間金融機関との協調融資は好調

 16日、日本政策金融公庫が2018年度上半期における創業融資実績(創業前及び創業後1年以内)を発表した。融資先件数は1万4,438件で前年同期比130件増と微増、融資金額合計は946億円で同18億円減と微減だった。また、民間金融機関との協調融資(公庫による集計)の実績は2,437件で、同37.2%増だった。

■平均融資金額は減少傾向

 上半期における融資先1件当たりの平均融資金額は655万円だった。2017年度は679万円だったため、これに比べると24万円の減少となる。直近の推移を振り返ると、2014年度の851万円を頂点として年々減少している。

■個人向けのサービス業への融資が増加

 件数の増加に関しては、「比較的開業資金が少なく済むサービス業の割合」が増えていることが一因という。融資先に占めるサービス業の割合は、2014年度の40.1%から年々増加し、18年度上半期には47.4%にまで増えている。

 そうしたサービス業の中でも、スポーツジムやヨガ教室などの個人向け業態が伸びている。こちらについては、働き方改革や団塊の世代の退職により余暇を楽しむ人が増えたことや、2020年に東京五輪が開催されることからスポーツへの関心が高まり、健康関連サービス市場が拡大していることで、新規参入が増加しているとみている。(記事:県田勢・記事一覧を見る

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