一皮むけた有村架純に注目!「中学聖日記」の見どころは

2018年11月6日 19:06

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■「ひよっこ」の有村架純が「中学聖日記」で教師役に挑む

 さまざまなキャスト、脚本家の参加によって注目作が多かった2018年の秋ドラマ。いざ始まると視聴率的に苦戦しているものが多い印象があるが、視聴率だけでドラマの質を図るのはもったいないと個人的には思うところがある。

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 特にそう感じさせてくれるドラマが「中学聖日記」だろうか。原作は、中学教師と男子生徒の禁断の愛をテーマにしたかわかみじゅんこによる漫画で、第7回「an・anマンガ大賞」や「このマンガがすごい!2017」オンナ編にランクイン。女性を中心に話題となった本作だが、10月9日からTBS系でテレビドラマが放送開始となった。

 本作の主役ともなる新人中学教師に有村架純、そして相手役には無名の新人である岡田健史となっている。岡田の落ち着いた雰囲気は新人を思わせないものがあり、さらに有村の感情の機微を伝える表情作りは見事だと言わざるを得ない。

■「中学聖日記」のあらすじ

 教師になる夢を叶えた末永聖(有村架純)は、とある田舎町の中学教師として赴任する。すでに婚約を決めている彼氏と遠距離になっても後悔はなかったが、赴任早々さまざまな問題が噴出し疲弊していく。さらに、自分が受け持ったクラスの男子中学生・黒岩晶(岡田健史)には挨拶と同時にビンタをされる始末で、聖は戸惑いを隠せなかった。

 ビンタを食らわせた晶はクラスの中で問題児という訳ではなく、むしろ成績は優秀で特に理系科目の成績はトップクラス。そんな彼は聖を一目見た瞬間から、どうしても頭から離れなくなっていたのだ。やり場のない思いから不器用に聖に接するようになり、その行動に彼女自身も気付き始める。

 はじめは何も気にしていなかった聖だが、彼氏と物理的に距離が離れている上に、晶からの純真無垢な恋心をぶつけられることで次第に気持ちが揺らぎ始める。ついに看過できないほどに晶のことが気になる一方、聖の彼氏は上司である原口律(吉田羊)から迫られているのだったー。

■有村架純のしたたかな表情を見れるのは本作だけかも

 教師と生徒の恋愛をテーマにした「中学聖日記」。本作のテーマは古今東西さまざまなところで使われており、過去に日本でも多くのドラマ・映画などで語られてきた。そんなテンプレートが出来上がっているともいえる作品の主役として抜擢されたのが、有村架純だ。

 有村架純の顔は童顔のため非常に若く見え、教師役というには少し心もとないという声もある。しかし、晶からの思いに気付きながらも自分から手を出さない女性らしい強かな表情を覗かせるシーンがあり、朝ドラ「ひよっこ」にて鍛えられたから出せるものだと思わせる。

 また、本作がデビュー作ともいえる岡田健史も堂々した姿ながら、思春期の男の子が抱えるやり場のない思いをしっかりと聖にぶつけているのも見どころの1つだろう。

 「中学聖日記」はTBS系列にて毎週火曜日22:00から放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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