スペインのゲスタンプ社が三重県にプレス工場建設 N-BOX軽量化との関係を考える

2018年11月1日 11:08

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「松阪工場オープニングセレモニー」(画像: Gestampの発表資料より)

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 自動車プレス部品の世界最大手である、スペインのゲスタンプ・オートモシオンが、三重県松阪市に10月25日、日本国内では初となる生産工場を開設した。ホットスタンプの技術を持つ会社だ。

【こちらも】【ホンダ・新型N-BOX軽量化】燃費向上の基本、新素材採用で80kg軽量化

 ホンダ・N-BOXが、モデルチェンジで70~80kgの軽量化に成功している。それも、運転支援システム「ホンダセンシング」などを搭載した上でのことだ。自動スライドドア、ロングスライドシートなど装備品を考えると、プラットフォームやボディーなどで150kg程度は軽量化したことになる。

 もちろん、スペインのゲスタンプ社との関係はないのだが、ホンダが選んだ手法は「高張力鋼」の冷間プレス工法だ。日本車は、これまであまり「ホットスタンプ材」を採用してきていない。ドイツ車が熱心だ。ホットスタンプは、高張力鋼を熱してプレスするため、冷間プレスより薄い材料で済ますことが出来る。そのため、現状では軽量化の切り札になっている。

 ホンダ・N-BOXのような軽自動車で、軽量化は燃費にも大きな影響を与えるのだが、元来小さく軽いボディーであるため、さらなる軽量化は容易ではない。今後の軽量化の技術が待たれるところなのだ。スペインのゲスタンプ社は、そうした日本車のホットスタンプ利用率が低いのに目を付け、これからの市場と踏んで日本進出をしてきたのであろう。しかし、人件費の高い日本国内に生産拠点を持つことの意味があるのかが問われることとなろう。

 もちろん「地産地消」、地元で造って地元で納品できる強みが、「ジャストインタイム」を目指す日本企業に対してメリットはあろう。しかし、日本国内には「下請け」と言われてきた、メーカー系列のプレス部品製造会社が存在する。それを承知で進出してきたのであるので、「ホットスタンプ」の技術的先進性に自信があるのだろう。

 日本のサプライヤーは、工数の増大などを嫌って「冷間プレス」の限界を広げようと技術開発をしている。ホットスタンプも、住友重機械の「SUTAF」などのように、生産技術としてコストダウン、資金量の削減のメリットが望めないと苦しくなる。また、カーボン素材のように新素材による大幅な軽量化がないと、採用は部分的になるだろう。

 しかし、これからも日本国内専用車である軽自動車の軽量化は望まれるところで、「ホットスタンプ」材の余地が大きく考えられるのであろうか。結果を注視していきたい。(記事:kenzoogata・記事一覧を見る

関連キーワードN-BOX三重県スペイン下請け

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