ICONの打ち上げ10月26日に 空中発射ロケットで打ち上げ NASA

2018年10月21日 10:21

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ICONのイメージ図(C)NASA

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 アメリカ航空宇宙局(NASA)は、10月26日にIonospheric Connection Explorer(ICON)の打ち上げを予定している。ICONの打ち上げはこれまでに2回延期されているが、果たして今回は無事に行われるだろうか。

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 ICONは、地球の電離層の変化を調査するために作られた衛星である。主に地球の気象システムと宇宙の気象システムとの相互作用、そしてこの相互作用がどのようにして上層大気の乱気流を引き起こすのかなどを調査する。この電離層領域は無線やGPS信号が飛び交う領域のため、その仕組みを理解することにより我々人類が宇宙環境の物理を紐解くきっかけを得るとともに、GPS信号などの通信システムへの影響が軽減されることが期待されている。

 また、ICONには4種類の計器が搭載されており、MIGHTIによる中性大気の温度と速度の観測、IVMSによる荷電粒子の運動速度観察、EUVによる上層大気中での酸素画像取得、FUVによる遠紫外光領域の上層大気の撮影など、重要なデータの収集を行う。

 打ち上げはペガサスXLという空中発射ロケットを使用して行われる。ペガサスXLは巡行ミサイルに似た形状で、航空機に搭載されて空中から発射されるという珍しい形態をとる。空中発射型の人工衛星打ち上げロケットとしては世界初のものであり、また、翼を持つ飛行体としては初めてマッハ8を記録した。

 発射が成層圏で行われるため天候の影響を受けないというメリットがある反面、母機の維持費が高額のため年間の打ち上げ数が少なければ打ち上げ費用が反比例して増大することになる。近年では予想を下回る受注数のためコストの高さがネックとなっている。これまでに30機を打ち上げ、うち3機が失敗している。

 ICONは打ち上げ後、熱圏(地球にある大気層の一つ)と電離層の両方を観測するためのミッションを2年間行う予定である。ICON自体の打ち上げ延期や、ペガサスXLの打ち上げ失敗を乗り越え今回こそ成功に漕ぎ着けたいものだ。打ち上げは10月26日金曜日にフロリダのケープカナベラル空軍基地から予定されている。(記事:秦・記事一覧を見る

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