ノーリツのハイブリッド給湯・暖房システムは「入浴時の見守り機能」まで果たす

2018年8月20日 08:39

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ハイブリッド給湯・暖房システム「ユコアHYBRID」(画像: ノーリツの発表資料)

ハイブリッド給湯・暖房システム「ユコアHYBRID」(画像: ノーリツの発表資料)[写真拡大]

 ZEHを知っているだろうか。省エネ化の一環として国が普及を呼び掛けている。「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略。住いの断熱性・省エネ性を上げる。一方で太陽光発電など環境に優しい方法でエネルギーを創り、1次消費エネルギー(空調・給湯・照明)量との年間収支を「ゼロ」の住宅を目指すという目標だ。

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 諸々の角度から「ZEH」に貢献する動きが見られている。ガス風呂釜や給湯器大手のノーリツでは「家庭用ハイブリッド給湯・暖房システム」(空気の熱とガスによって効率的に湯をつくりだす)で、ZEHの実現の一翼を担っている。給湯・保温に要する第1次エネルギーの消費量が、基準給湯器に比べ約44%削減できる。そのノーリツが価格は同システムのままに据え置き、新しい機能を付与した商品を初秋から年末にかけて販売を開始すると発表した。「ユコアHYBRID」。新しい機能とは、入浴時の事故軽減を目指す見守り機能。

 専門家の間からは人口動態統計を読み解くと、次の様な状況が浮上してくるとされる。

 「家庭の浴槽での溺死者数は12年間で約8割増加している。2016年には5,138人に及んでいる。そのうち65歳以上の高齢者が約9割を占めている。特に冬場のケースが目立つ」

 こうした状況を踏まえ消費者庁では「冬季に多発する高齢者の入浴中の事故にご注意を!」などで具体的に「注意事項」を示している。例えば「入浴前は脱衣所や浴室を温める」「温度は41度以下、湯に浸かる時間は10分までを目安にしよう」「入浴する前には同居者に一声かけ、同居者はいつもより入浴時間が長い時には入浴者に声がけよう」等々。

 さてそこで寒くなっていく時期を見計らい新たに導入した「入浴時の見守り」機能だが、台所にリモコンが置かれる。浴室に家人が入るとリモコンのランプが白く点灯する。浴槽に浸かるとオレンジ色に変わる。浴槽に浸かっている時間が1分単位で表示されるといった代物。

 高齢者の入浴時事故が浴室外から推察できる仕様になっている。65歳超の私は「ノーリツさん有難う」と言いたい。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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