大学院生が1度に44個の惑星を発見 国内最大の発見数 東大

2018年8月7日 16:33

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今回実証された44個の惑星とその軌道の大きさを表す図 色は惑星の温度を表現する(写真: 東京大学の発表資料より)

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 東京大学は3日、在学する大学院生が中心となって、一度に44個もの惑星を太陽系外で発見したと発表した。これは、日本国内では最大の発見数であるという。

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 研究を主導した大学院生は、ジョン・リビングストン氏。「K2ミッション」と呼ばれる米国航空宇宙局(NASA)が運営するケプラー宇宙望遠鏡を活用したプロジェクトに、教授らとともに参加している。チームは日本以外にも、イタリアやドイツ、スペインやオランダの研究者からなる。

 2009年に打ち上げられた衛星ケプラーに搭載された望遠鏡は、はくちょう座内に5,000個を超える惑星やその候補を発見してきた。ところが、2013年8月の故障により、精密な向きを制御できなくなったため、主要ミッションは終了した。代わりに太陽光圧を制御に利用するK2ミッションが2014年8月から正式にスタートした。

 K2ミッションは、黄道面上の異なる領域を季節ごとに観測するプロジェクトだ。ところが2013年の故障や、望遠鏡の解像度が低いことから、惑星候補の選定にはデータ解析による精査が必要である。K2ミッションによりこれまで300個弱の惑星が実証されたが、さらに多くの惑星の実証が期待されていた。

 米国のキットピーク天文台の望遠鏡を用いて、惑星を実証するための観測が行なわれた。付近の恒星が画像に混合していないかといった確認を行い、K2ミッションで取得した惑星候補から惑星でないものを除去する。このほかにもテキサスの望遠鏡を活用した分光観測を実施するなどして、最終的に惑星を実証した。

 今回実証された惑星の中には、「スーパーアース」と呼ばれる地球規模の金属や岩石からなる惑星、土星規模の惑星などが含まれる。これらの惑星の発見により、地球のような岩石からなる惑星の形成や進化に大きく貢献するものと考えられる。

 今回主導したリビングストン氏らの研究により、K2ミッションで実証された惑星は300個を超えることになった。大学院生であるリビングストン氏が研究を主導したことは特筆に値する。

 研究の詳細は、米国天文学雑誌「アストロノミカル・ジャーナル」にて2日に掲載されている。(記事:角野未智・記事一覧を見る

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