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欧州連合(EU)は数年前から著作権関連法の改正を目指して議論を進めており、来年7月の欧州委員会で審議される段階になっているという。しかし、この改正案にはいくつかの問題が含まれており、さらにこれらは以前より指摘がされていたにも関わらず、修正されないまま法案が可決される可能性があるという(GIGAZINE)。
問題とされているのは、報道出版物へのリンクやそのタイトル、見出しなどの掲載を制限できる第11条と、ユーザーによってアップロードされたコンテンツが他者の著作権を侵害していないか、公開前のチェックを義務付ける第13条(2016年のハフィントンポスト記事、P2Pとかその辺のお話R)。
第11条では、報道出版社の記事をリンクやその見出し付きで掲載した場合、出版社は著作権料の支払いを求めることができるというもの。これは、Googleニュースなどの、ニュース記事のリンクを集めて掲載するようなサービスへの対抗措置として考案されている。しかし、EUに先駆けて同様仕組みを導入したスペインやドイツではGoogleニュースが撤退し、ニュースサイトのトラフィックが減少する事態になったという。
また、第13条ではWebサイトの運営側に著作権侵害を事前に防止するような対策を行うよう求めている。その結果、この仕組みを悪用してサイトにダメージを与えたり、虚偽の申し立てによって著作権侵害でないコンテンツの公開を妨げるようなことが可能になると懸念されている。実際、すでにYouTubeでは無許可で音源が使用されたミュージックビデオが原因で、オリジナルの楽曲権利者に著作権侵害申し立てが送られたり、作者本人がVimeoで公開した映画「Pixels」の原作ショートフィルムに対しコロンビア・ピクチャーズが削除要請を行うといったトラブルが発生している。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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