交通系電子マネー利用件数、5月は過去最高に 初めて1億8千万件突破

2018年6月8日 11:52

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交通系ICカード全国相互利用のシンボルマーク。(発表資料より)

交通系ICカード全国相互利用のシンボルマーク。(発表資料より)[写真拡大]

 「Suica」や「ICOCA」など交通系ICカード9社によれば、1カ月あたりの交通系電子マネー利用件数が5月に初めて1億8千万件を突破した。9社が発行するのは、「Kitaca」「PASMO」「Suica」「manaca」「TOICA」「ICOCA」「はやかけん」「nimoca」「SUGOCA」で、5月の利用件数は約1億8,211万件だった。

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 2013年3月23日に全国相互利用サービスを開始し、ユーザーの利便性向上に尽力してきた各社。当初は交通系電子マネーの利用はおろか、どのように使うのかという基本的なことから、どこで使えるのかの周知徹底に追われる時期もあった。

 地道な周知活動は今に至るまで継続され、交通系電子マネーを使用する土壌が醸成されていったと言える。一方、徐々に利用エリアの拡大も図ってきた結果、鉄道を利用したついでに交通系電子マネーを出先で使うという行動パターンにまでつながるようになったと言えるだろう。

 今回、利用件数が過去最高となったが、全国相互利用サービスの開始直後から毎年の利用者数の推移を見てみると、右肩上がりで増加している。そのための施策も都度打ってきたと言えるだろう。たとえば、駅ナカでの交通系電子マネーの使用を促進すべく、商業施設とのキャンペーンや交通系電子マネーの受容体設置などがそれに当たる。

 1億8千万という数字をこの先伸ばすには、さらなる相互利用の充実と、交通系電子マネーの利用箇所拡大に尽きる。また、鉄道を利用した先で交通系電子マネーを使う仕組み作りはまだまだ手が回らないといった印象がある。利用箇所の拡大と相互利用の充実が車両の両輪となって数字を押し上げていくことになるだろう。(記事:M_imai・記事一覧を見る

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