ダイハツ、「ハイゼットトラック」一部改良 軽トラ初の衝突回避支援システム

2018年5月15日 13:07

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「ハイゼットトラック」(画像: ダイハツ工業の発表資料より)

「ハイゼットトラック」(画像: ダイハツ工業の発表資料より)[写真拡大]

  • ハイゼットトラック ジャンボ”SAIIIt”
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 ダイハツ工業は14日、軽商用車の「ハイゼットトラック」を一部改良し、29日から全国一斉に発売すると発表した。価格は68万400円からとなっている。

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 また、OEM供給するスバルの「サンバー」も同様の改良を受け、6月1日に発売、こちらは77万円からとなる。

■“農業女子”にも注目される現行モデル

 現行モデルの「ハイゼットトラック」は、2014年9月に実施のフルモデルチェンジにより10代目となる。軽トラックに求められる基本性能の進化に加え、農林水産省が推進する“農業女子プロジェクト”との連携から生まれた全8色のカラフルなボディカラーや、多彩な快適装備、そして多彩なパックオプションを設定し、いわゆる“農業女子”にも注目されている。
 

■軽トラック初の衝突回避支援ブレー キを搭載

 今回の一部改良では、軽トラックとしては初となる、衝突回避支援ブレー キ機能を搭載した衝突回避支援システム、「スマートアシストIIIt(スリー ティー)」を採用したことが注目される。

 これは、日常用途との兼用や、軽トラックユーザーの高齢者比率の高まりなどを受けて、軽トラックに最適化させた仕様として「スマートアシストIIIt」を新たに開発したものである。政府が交通事故対策の一環として普及啓発している「セーフティ・サポートカーS」 の「ベーシック+」に該当している。

 さらに、軽トラック市場では、マニュアルミッション車の需要が多いことを受け、ダイハツのMT車としても初となる衝突回避支援ブレーキを展開し、軽トラックユーザーに最適な安全・安心をサポートしている。

■軽トラック専用衝突回避支援システム「スマートアシストIIIt」

 「スマートアシストIIIt」は、「スマートアシストIII」で採用されている世界最小サイズのステレオカメラを搭載。軽トラックの車両特性に合わせ、安全に減速し、衝突回避または被害軽減させるため、作動速度域を最適化させている。

■スマートアシストIIItの機能

 ・衝突警報機能(対車両・対歩行者)
 ・衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者)
 ・車線逸脱警報機能
 ・先行車発進お知らせ機能
 ・AT誤発進抑制制御機能(前方誤発進)

■その他の一部改良内容


●スマートアシストIIItグレードの標準装備

 ・VSC&TRC
 ・エマージェンシーストップシグナル
 ・ヒルホールドシステム(AT車のみ)
 ・IR&UVカットガラス(フロントウインドゥ)
 ・トップシェイドガラス
 ・バニティミラー(運転席)

●装備およびメーカーオプションの内容変更

 ・フォグランプをLED化、ベゼル意匠を変更
 ・「LEDパック」を新たに設定
 ・「選べるカラーパック」に、IR&UVカットガラスを追加
 ・「農業女子パック」にトップシェイドガラスを追加

■ますます激しくなるキャリーとの販売合戦

 軽トラック市場では、唯一のライバルであるスズキのキャリーとの販売競争が続いている。そのキャリーも、この6月にはキャビンの後ろのスペースを延長し、空間を広げたエクストラキャブモデルの「スーパーキャリー」を発売し、ハイゼットトラック「ジャンボ」と直接競合することになり、今回の一部改良で一新するハイゼットトラックとの争いは一段と激しくなりそうだ。(記事:田中秀雄・記事一覧を見る

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