IFIS目標平均株価を活用すべし

2018年5月11日 18:38

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 東証1部にアイフィスジャパンという上場会社がある。投信パンフレットなどの印刷物やネット証券用のデータ販売、更には機関投資家に向けた運用支援アプリ事業などを展開している。本業面では全く接触はないが、時にマーケット関連の記事を書く私には「強い味方」である。

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 個別企業を扱うような株式関連記事では、編集者に株価見通しを挿入することを求められる。だが株価動向に絶対がない以上、投資顧問資格も持たない身としては「断定的」な書き方などできようはずがない。そこでしばしば使うのが「IFIS目標平均株価は〇〇〇〇円。上値余地を示唆している」とか「IFIS目標平均株価は△△△△円。上値追いには疑問符がつく」といった「逃避」稿である。

 そんなIFIS目標平均株価を無料で発信しているのが、アイフィスジャパンである。業界ごとのアナリスト(総勢約2000人)の協力を得て、各人の「設定目標株価」を集める。そしてその平均値を「IFIS目標平均株価」として配信している。当該銘柄の目標平均株価は、1週間・10日といった間隔で変更が生じれば配信値が変更される。私は本当にずるい。心底懺悔する(とはいえ、今後も相変わらず続けるだろうが)。上向きそうな銘柄を掘り起こす場合「IFIS目標平均株価>時価銘柄」あるいは「10日ほどの間にIFIS目標平均株価が引き上げられた銘柄」に着目することにしている。例えばGWの狭間の2日時点で1週間前に比べ平均目標値が4%以上上昇している銘柄だけでも、積水化成品・デンカ・伊藤忠食品・山崎製パン・プロンコビリー・ファンケル・野村総研・ポーラオルビスHD・第一三共・スタートトゥデイと10企業もある。後は個々の企業をリサーチし「原稿依頼」を待つだけである。

 アイフィスジャパンには本当に世話になっている。でありながら本稿は同社への注文で〆ることにする。現在発売中の四季報の同社の業績欄の見出しは【連続増配】。が自社自体のIFIS目標平均株価は発信されていない(これまでにも目にしたことがない)。配信される他企業の手前、アイフィスジャパンのIFIS目標平均株価も発信すべきではないだろうか。(記事:千葉明・記事一覧を見る

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