エアコンの故障回避 正しい試運転の認知16%のみ

2018年5月8日 09:55

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記事提供元:エコノミックニュース

ダイキンが正しい試運転方法の理解度をはかる調査「エアコン・スイッチオンテスト」を実施。急激な冷却による故障の原因。夏前の試運転が故障を抑止。テストの正解率は50.8%。正しい試運転の理解は不十分。

ダイキンが正しい試運転方法の理解度をはかる調査「エアコン・スイッチオンテスト」を実施。急激な冷却による故障の原因。夏前の試運転が故障を抑止。テストの正解率は50.8%。正しい試運転の理解は不十分。[写真拡大]

 ゴールデンウィークも終わって間もなく6月だ。近年では温暖化の影響か、6月でも夏のように暑い日も増えている。現代の夏日にエアコン無しで生活することは不可能だろう。猛暑日にエアコンの冷房機能が不具合を起こしたりすれば一大事だ。エアコンの不具合を抑止するにはどうしたらよいか。急速な冷却はエアコンに過大な負荷を与えトラブルの原因となる。外気温が高くなりすぎない時期にエアコンの試運転をすることが夏場の不具合を抑制するためには大切である。

 空調・冷却器メーカーのダイキンが4月、夏本番前のエアコン試運転について「エアコン、スイッチオンテスト」を実施した。テスト調査の対象になったのは20代以上の男女300人だ。全11問の選択式テストで正解率は50.8%、2017年に実施した同テストの結果と比較して3.1ポイントアップと上昇傾向だった。

 設問ごとの正解率をみると、「点検・修理の問い合わせが最も増える7月の問い合わせ増加率」に関する設問が10.7%と最も低い結果となり、試運転方法の理解度では「試運転の際の温度設定」の正解率が15.7%、「試運転時間の目安」では28.0%と、正しい試運転方法に関しては未だ理解度は低い。

 エアコンの試運転チェックの経験について尋ねたところ、「経験あり」との回答は30.7%のみで、「経験なし」が69.3%と、約7割の者がエアコン試運転を行なったことがないという結果だった。「経験あり」と回答した者に実施時期を聞いたところ、「6月」が41.3%と最も多く、次いで「5月」の20.7%で、試運転の経験がある者は夏本番前のエアコン試運転の重要性を理解しているといえよう。

 エアコントラブルの具体的な内容については、「冷風が出ない」が50.0%で最も多く、次いで「電源は入るが動かなくなった」が22.5%、「運転ランプが点滅した」15.0%、水漏れするようになった」13.8%という順になっている。点検修理を依頼した際に困ったことに関しては、「修理の人が来るまでに日数がかかった」と「来てもらう日の調整に困った」がともに26.3%で最も多くなっている。

 夏本番となりエアコンの稼働時期になってからトラブルに気づいた場合、業者に点検・修理の依頼が殺到し、迅速に対応してもらえない場合が少なくない。猛暑の中、何日も待たされるということがないよう本稼働前に試運転を行い、不具合をチェックしておくことが大切だ。(編集担当:久保田雄城)

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