2018年春ドラマで最も見ごたえがある!?「シグナル」がかなり攻めている!

2018年5月1日 21:33

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今話題の坂口健太郎が主演を務め、さらに吉瀬美智子や北村一輝などベテランが脇を固める(c)カンテレ

今話題の坂口健太郎が主演を務め、さらに吉瀬美智子や北村一輝などベテランが脇を固める(c)カンテレ[写真拡大]

■フジが本気で作るクライムアクション「シグナル」

 4月から始まったドラマも、3話がまで終了しているものが多くなってきた。この3話までに視聴者の心を掴めるかどうかは今後の視聴継続の分岐的とも言える部分で、すでに「つまらない」と切ってしまったドラマも多いのではないだろうか。

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 その中でも、グイグイと話数を重ねることで魅力を増しているドラマがある。そのドラマが「シグナル 長期未解決事件捜査班」だ。このドラマはフジテレビが韓国ドラマをリメイクしているのだが、ただのリメイクに止まらず視聴者を惹きつける要素を多分に含んでいる。

■「シグナル 長期未解決事件捜査班」のあらすじ

 三枝健人(坂口健太郎)が小学生のとき、ある殺人事件が世間を騒がせることとなった。その被害者は同じ学校の女の子で、彼女が最後に会った女が怪しいと思っていた。その事実を警察に伝えるも信じられることもなく、不条理な現実と人の命を救えなかった自責の念に囚われることとなる。

 事件は未解決のまま時間が流れていき、三枝は他者の言動から性格や行動原理を言い当てることができる力をつけていた。成人後は警察官の仕事を選ぶも、その力を使って裏情報をリークするアルバイトをするなどモラルに欠けた部分もあって周りに馴染めていなかった。

 ある日、三枝が警察署から帰ろうとする際に処分予定の無線機を見つける。しかし、その1つはまだ電源がいきており、しかも誰かとつながっている様子だった。不思議に思った三枝はその無線機に出てみると、相手は大山巡査部長(北村一輝)という人物だった。

 彼は三枝を「部長」と呼ぶなど不可解な点が多かったが、無線機の向こう側で誰かに襲われていた。不審に思った三枝は大山がいたであろう病院に向かってみると、そこの排水溝で白骨化した遺体を発見する。遺体を調べてみると大山のものでは無かったが、この事件こそが三枝の過去とリンクする事件とつながっていく。

■刑事ものにSFをプラスした意欲作

 緊張感のある展開は刑事ものとしてのクオリティを保っており、つい先が気になってしまう作品となっている。さらに、「シグナル」において他作品と大きな違いが「過去を変える」というSF要素が加わっていることだろう。

 三枝はたまたま手に入れた無線機を通じて、過去に死んでしまった大山巡査部長と連絡を取れるようになる。その彼と協力しながら、未解決事件を解決していくことになる。また、三枝はプロファイリングの研修を経ることでその能力に磨きをかけることになるが、独自の観点から事件を解決していく部分も魅力の1つだ。

 「シグナル 長期未解決事件捜査班」はフジテレビ系列にて毎週火曜日21時から放送中。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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