ヤンマーと沢の鶴、ICTを駆使した純米大吟醸発売 山田錦に挑む

2018年2月11日 18:52

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純米大吟醸酒「沢の鶴 X01」(エックスゼロワン)(写真:ヤンマーの発表資料より)

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  • ヤンマーが提供する酒米ソリューションの流れ(図:ヤンマーの発表資料より)

 ヤンマーは7日、沢の鶴が同社の酒米ソリューションで生産された酒米を使用した純米大吟醸酒「沢の鶴 X01」(エックスゼロワン)を26日に発売すると発表した。数量4,000本限定の180ml商品で、小売価格は1,500円(税抜)だ。

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 ヤンマーは、リモートセンシングや土壌診断など、次世代の稲作に欠かせない独自の営農・栽培支援を活用した酒米ソリューションの提供を4月より本格的に開始する。その第一弾が、沢の鶴と共同開発した「沢の鶴 X01」だ。

 日本酒の酒米で有名なのは山田錦だ。今回の発表は、山田錦に代わる酒米を名大と共同開発。米の形状特性や生育特性、精米などの加工適性試験を実施し、沢の鶴による酒造適正評価や試験醸造などを経て、販売に至る。

 その営農にはドローンによる稲作状況のセンシングや土壌診断と肥料散布といったICTを駆使したプロジェクトだ。

●酒米とは

 酒米は醸造がしやすい品種であり、食用米と異なる。蒸米吸水率や麹への造りやすさなど、日本酒の醸造工程に適しているものを酒米という。

 酒米は米粒が大きい。それは日本酒を造る上では精米という米の表面を削る必要があるが、米粒が小さいとすぐに砕けてしまうからである。

 日本酒は、米の中心にある白色不透明な心白(しんぱく)を使う。酒米は、この心白が食用米と比べて大きい。心白は磨いても砕けることがない粘度を持ち、もろみに溶ける性質がある。

●酒米栽培(ヤンマー、酒米ソリューション)のテクノロジー

 ヤンマーの研究施設であるバイオイノベーションセンター倉敷ラボにて、名大と共同で新たな酒米を開発したことであろう。有名な山田錦に敢えて挑むのは、幾つかの理由が考えられる。

 日本人の日本酒離れの一方で、海外では日本酒の需要があるようである。敢えて山田錦以外の酒米で、新たな口当たりを模索するのであろうか。

 他方、山田錦の栽培は難しく、価格も高いようだ。新たな高品質の酒米を低価格で安定して栽培できれば、生産農家も増えるであろう。発表では、酒米契約栽培による日本酒メーカーとの販路マッチングを目指している。品種・面積・価格条件を契約し、生産者の安定経営と実需者の安定的な仕入れに貢献するとある。

 最後は、ドローンを活用したリモートセンシングによる生育状況を“見える化”、酒造りに求められる品質基準を達成するための土壌診断や施肥設計、作業日報や機械の稼動管理が行える営農支援ツールなど、ICT農業を取り入れている。(小池豊)

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