8日の米国市場ダイジェスト:ダウ117ドル高、雇用統計を好感

2017年12月11日 07:53

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記事提供元:フィスコ


*07:53JST 8日の米国市場ダイジェスト:ダウ117ドル高、雇用統計を好感
■NY株式:ダウ117ドル高、雇用統計を好感

米国株式相場は上昇。ダウ平均は117.68ドル高の24329.16、ナスダックは27.24ポイント高の6840.08で取引を終了した。アジア・欧州株が全面高となり、米国株にも買いが先行。11月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大幅に上振れ雇用情勢の堅調さが示されたほか、昨日に上下両院が22日までのつなぎ予算を可決したことで政府機関閉鎖への懸念が後退し、終日堅調推移となった。セクター別では、電気通信サービスや医薬品・バイオテクノロジーが上昇する一方で半導体・半導体製造装置や食品・飲料・タバコが下落した。
ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)は一部アナリストによる目標株価引き上げを受け、上昇。医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズ(GILD)は非上場の細胞治療会社を約5.7億ドルで買収することが明らかとなり、堅調推移。航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)は30億ドル規模の自社株買い計画を発表し、買われた。一方で、銃火器メーカーのアメリカン・アウトドア・ブランズ(AOBC)は決算内容が嫌気され、下落した。

カリフォルニア、ニューヨーク、イリノイ、ニュージャージー、コネティカットといった高税率の州に影響の大きい州税・地方税控除を巡る対立を緩和するため、一定の金額上限を定めて控除を認める妥協案が浮上しており、今週末に税制改革を巡る協議が前進しそうだ。

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■NY為替:利上げペースが鈍化するとの見方も浮上

8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円13銭まで下落後、113円59銭まで上昇し、113円50銭で引けた。米国雇用統計で賃金の伸びが予想を下回ったことで、来年の利上げペースが鈍化するとの見方も浮上し一時ドル買いが後退。しかし、押し目からは、米国が政府機関閉鎖を回避したことや、12月の利上げを織り込むドル買い意欲も強く、さらに、米12月ミシガン大学消費者信頼感指数の期待インフレ率が上昇したためドル買いが再び強まった。ユーロ・ドルは、1.1730ドルまで下落後、1.1771ドルまで反発し1.1770ドルで引けた。ユーロ・円は、133円12銭から133円61銭まで上昇。リスク選好の円売りが再燃した。


■NY原油:続伸で57.36ドル、中国における需要増の思惑も

NY原油先物1月限は続伸(NYMEX原油1月限終値:57.36 ↑0.67)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前日比+0.67ドルの57.36ドルで取引を終えた。一時57.79ドルまで買われた。週間ベースでは下落したが、中国の原油需要は拡大するとの見方が浮上したことや、ナイジェリアの石油業界におけるストライキの影響で供給不安が生じていることがこの日の原油先物相場の上昇につながった。また、8日発表された11月の米雇用統計で非農業部門雇用者数は市場予想を上回ったことや、米国株高も原油先物の買い材料となったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC)  29.05ドル +0.27ドル(+0.94%)
モルガン・スタンレー(MS) 52.89ドル +0.54ドル(+1.03%)
ゴールドマン・サックス(GS)250.35ドル +1.79ドル(+0.72%)
インテル(INTC)      43.35ドル +0.27ドル(+0.63%)
アップル(AAPL)      169.37ドル +0.05ドル(+0.03%)
アルファベット(GOOG)   1037.05ドル +6.12ドル(+0.59%)
フェイスブック(FB)    179.00ドル -1.14ドル(-0.63%)
キャタピラー(CAT)     143.86ドル +0.97ドル(+0.68%)
アルコア(AA)       41.40ドル +0.80ドル(+1.97%)
ウォルマート(WMT)     96.55ドル -0.23ドル(-0.24%)
スプリント(S)       5.44ドル -0.02ドル(-0.37%)《HT》

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