ヤフー、視覚障がい者向けの衆院選情報サイト「聞こえる選挙」を公開

2017年10月19日 21:28

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「Yahoo! JAPAN 聞こえる選挙」の画面イメージ。(写真: ヤフーの発表資料より)

「Yahoo! JAPAN 聞こえる選挙」の画面イメージ。(写真: ヤフーの発表資料より)[写真拡大]

 ヤフーは18日、視覚障がい者への情報提供を円滑に行うべく、選挙情報サイト「Yahoo!!JAPAN 聞こえる選挙」を公開した。10月22日に投開票となる第48回衆議院議員総選挙の情報を、画面読み上げソフトを利用して取得できる。

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 サイトで得られるのは衆院選の候補者プロフィール、各政党のマニフェスト、開票結果といった情報だ。視覚障がい者の人が画面読み上げソフトを使用した際の操作の快適性や情報の伝わりやすさを考慮した構成となっている。

 また、サイトへのアクセスしやすさについても織り込み済みだ。「Yahoo!検索」にて“聞こえる選挙”で検索すれば、結果上部に当サイトへのリンクが表示されるように調整されている。

 厚生労働省の調査によると、全国に存在する視覚障がい者の数は10万人以上。そのうち91.7%がインターネットを利用しているという報告もある。しかし、同時にインターネットによる情報取得の難しさを問題として抱えている。

 国政・地方選挙において発行される選挙公報はPDF形式で掲載されているが、紙媒体をそのまま画像化したこのPDFファイルは画面読み上げソフトに対応していない。そのため選挙情報の収集が困難な状況にある。

 そこでヤフーは、文字情報になっていない選挙情報をWebサイトとして立ちあげ、視覚障がい者が主に用いているスクリーンリーダーに対応させた。スクリーンリーダーとはパソコンやスマートフォン使用時に画面上の内容を読み上げてくれる、その内容把握に役立つソフトだ。

 同ソフトに対応したサイトを用意することで、ヤフーは視覚障がい者の課題解決を促す。なお、この取り組みを実施するのは2017年7月の東京都議会議員選挙に続いて2回目、国政選挙においては初となる。運営には選挙・政治家情報サイトの「選挙ドットコム」が協力している。(記事:小椋恒示・記事一覧を見る

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