ドムドムハンバーガー、売却へ

2017年5月19日 08:41

印刷

ドムドムハンバーガー塚口店。(写真:Jun OTANI/flickr)

ドムドムハンバーガー塚口店。(写真:Jun OTANI/flickr)[写真拡大]

 日本最古のハンバーガーチェーンとして知られる「ドムドムハンバーガー」が、ダイエーの子会社でクレープ店などを手がけるオレンジフードコートから、事業再生を手がけるレンブラントホールディングスに売却されることが明らかになった。

【こちらも】【2017年展望】業界全体は売上増か、パイ奪い合うファーストフード業界

 ドムドムハンバーガーは、1970年に第1号店を出店。日本で最初に生まれたハンバーガーショップであると言われている(ちなみに、マクドナルドの日本1号店のオープンは翌1971年のことである)。

 元々、ダイエーとマクドナルドが日本で事業提携をする構想があったが、諸々の事情によりこれが物別れに終わり、ダイエー側が作ったものがドムドム、マクドナルド側が作ったものが日本マクドナルド、という歴史的経緯がある。

 ドムドムというブランドはその後の半世紀近い歴史において、しかしさほど脚光を浴びる機会があったとは言い難い。最盛期には全国350店舗を数えたこともあるとはいえ、主にはダイエーの店舗内のフードコートなどに出店する店舗として認知される存在であった。

 またダイエーがウェンディ―ズと一時提携してウェンディーズへの業態転換があったなどの事情もあり、店舗数は漸減。ダイエーそれ自体が経営に問題を抱えるなど様々な事情があり、現在は55店を数えるのみとなっている。それらのうち、売却されるのは36店舗で、残りはオレンジフードコートがクレープ店に切り替えたり、または閉店する意向であるという。

 とはいえ、売却先のレンブラントホールディングスは、事業再生を本業の一つとしている。マクドナルドも長らくの人気低迷が続き、ハンバーガー業界は戦国時代である。あるいは何らかの勝算があり、ブランドとしての再生を期しての買収であるのかもしれない。売却後は、新規の出店も、どの程度の規模かは分からないが予定されているという。些少ながら、期待させてもらうとしよう。(記事:藤沢文太・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事