スクエニ協力のドラマ『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』とは

2017年4月20日 18:48

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人気オンラインゲームを通じて親子の絆を取り戻す過程と共に、オンラインゲームをドラマに組み込むという画期的な演出が魅力の『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(c)TBS/MBS

人気オンラインゲームを通じて親子の絆を取り戻す過程と共に、オンラインゲームをドラマに組み込むという画期的な演出が魅力の『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(c)TBS/MBS[写真拡大]

■『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』が放送スタート

 MBSでは4月16日深夜、TBSでは18日深夜から『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』というドラマがスタートした。このドラマはスクエアエニックスの人気オンライゲーム『ファイナルファンタジーXIV』での活動をつづった「一撃確殺SS日記」というブログが原作だ。ブログがドラマの原作になる例は存在しているが、オンラインゲームを題材にするというのは異例である。

■オンラインゲームを通して親子の絆が回復する過程をドラマ化

 『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』は、ゲームプレイヤーでありブログ原作者のマイディー氏が父親をオンラインゲームに誘うところからはじまる。

 マイディー氏は昔、父親とゲームを通じて会話をしていたが、今ではめっきりそれも減ってしまった。その現状を打破しようと、マイディー氏は60歳を超えた父親にPS4をプレゼントし、さらに『ファイナルファンタジーXIV』に誘う。父親ははじめ、オンラインゲームに馴染めずにいたが、徐々にその世界観にはまっていくことになる。

 このブログが注目を集めたのは、ゲーム内ではマイディー氏が父親に自分の正体を隠してプレイする点にある。オンラインゲームではお互いの素性を隠して一緒にゲームがプレイできるため、マイディー氏は父親とゲームキャラクターを通して会話をしていくことになる。その過程をブログにつづったのだが、その内容が大ヒットして多くの読者を獲得した。

 普段は面と向かって話せないことも、ゲームキャラクターを通してお互いの関係性が改善していく。人間とは不思議な生き物だと思うが、その点が本ドラマの魅力となっているようだ。

 本作品には息子のマイディー氏を千葉雄大、父親役を大杉漣と豪華なキャスト陣になっている。

■ゲーム会社全面協力で実現したドラマ化

 『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』はドラマの設定も異例だが、オンラインゲームを実際にドラマ内のワンシーンとして映し出すという演出にも注目が集まっている。本来ならば実現不可能なところだが、今回はブログ執筆者と製作者の熱意が『ファイナルファンタジーXIV』を制作しているスクエアエニックスを動かした。

 本ドラマの舞台はオンラインゲーム上である。役者の演技も魅力だが、ブログやゲームファンであればゲームのプレイ画面も見どころになる。そのこともあり、『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』ではスクエアエニックス全面協力の元で、ゲーム内でロケを敢行。実際に役者がゲームをプレイしたものを、ドラマ内にて流すという演出がある。

 マイディー氏もこのドラマには全面協力しており、ロケ地の提供だけでなく撮影にも参加しているようだ。人間模様だけでなく、ゲーム愛によって成立した新しいドラマの形に期待したい。

 『ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』はMBSで4月16日深夜1時15分から、TBSでは18日深夜1時43分からスタートしている。また、動画配信サービスの「Netflix」でも4月20日から配信がスタートする。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

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