コミックス2億冊突破、「才能の塊」高橋留美子の魅力とは

2017年4月5日 16:50

印刷

世界でも多くの人に認知されている高橋留美子。中国などアジア圏全体で見てもその人気は高いものとなっている。「週刊少年サンデー」17号(c)小学館

世界でも多くの人に認知されている高橋留美子。中国などアジア圏全体で見てもその人気は高いものとなっている。「週刊少年サンデー」17号(c)小学館[写真拡大]

■2億冊を突破して『週刊少年サンデー』で特別号発刊

 『週刊少年サンデー』で長く連載を行ってきた漫画家の高橋留美子が、ついにコミックス発刊数2億冊を突破した。今まで『らんま1/2』や『犬夜叉』、『うる星やつら』など誰もが一度は耳にしたことがあるマンガを生み出してきた日本を代表する漫画家の1人だが、そんな彼女は現在でも『境界のRINNE』の連載を行い、さらにアニメも継続して作成されている。

■明らかになる高橋留美子の才能

 高橋留美子のコミックスが2億冊突破したことを記念して、2017年3月22日に発売された『週刊少年サンデー』では特別版が発売。表紙は今まで高橋が生み出してきたキャラクターで彩られ、彼女がいかに長く漫画家として活動してきたのかがわかる。

 また、同誌には高橋作品のアニメに携わってきた声優の山口勝平のインタビューも掲載。彼は『らんま1/2』で早乙女乱馬の声を務め、それ以降も『境界のRINNE』や『犬夜叉』にも出演している。もともと山口が高橋ファンということもあり、並々ならぬ熱意のこもったインタビュー記事である。

 また、3月29日分発売の『週刊少年サンデー』では、高橋自身のインタビュー記事を掲載した。そこでは高橋がどのように漫画を生み出したのか書かれており、1コマ描くことにストーリーを考えると語られている。通常は全体像を考えた上で物語を描くのだが、オチでさえも直前になって考えるという。

 このやり方には、同じ漫画家である藤田和日郎も脱帽。彼は高橋の影響を受けていると公言しており、他にも土星フジコや福地翼も同じく影響を受けているとツイッターなどで発信している。今なお漫画家のお手本となる彼女の作品には、それだけの魅力があることを語っている。

■現在も『境界のRINNE』が連載中

 高橋留美子は今なお作品を生み出しており、現在は『境界のRINNE』という漫画を連載している。『犬夜叉』と同じくバトル要素を含みながら、『めぞん一刻』や『らんま1/2』のようなギャグテイストが強い漫画だ。今までの集大成のような漫画となっており、すでにコミックスは35巻まで発刊されている。

 すでにアニメ化も行われており、4月8日からは第3シーズンがスタートする。アニメには、高橋作品に数多く出演している山口勝平をはじめ、林原めぐみも参加。日本の漫画界を支え続ける高橋の作品は、何度見ても「おもしろい」と思えるのはたしか。ぜひ、新シリーズ開幕に合わせて、改めて高橋留美子の世界に触れてみたい。(記事:藤田竜一・記事一覧を見る

関連キーワード

関連記事