MS、Windows 10の次期大型アップデートでプライバシー問題改善へ

2017年1月17日 17:17

印刷

記事提供元:スラド

headless 曰く、  過剰なデータ収集など、プライバシーの面で批判されることも多いWindows 10だが、Microsoftは大型アップデート「Creators Update」に向けて改善を進めているようだ(Windows Experience Blog)。

 この一環としてMicrosoftは10日、Microsoftアカウントに「プライバシー」ダッシュボードを追加している。ここではMicrosoft Edgeの閲覧履歴やBingでの検索履歴、位置情報、Cortanaのノートブックなどの内容を確認・削除することができる。今後、さらに機能やデータのカテゴリーを追加していく予定とのこと。

 さらにWindows 10 Creators Updateでは、プライバシー設定やデータ収集などに改善が行われる。まず、Windowsセットアップの最後の段階で「簡単設定」に代わる新たなプライバシー設定画面が導入される。この画面は選択する項目が何も表示されない簡単設定とは異なり、重要な項目を選択可能なシンプルなものになる。

 すでにWindows 10を使用している場合、Creators Updateにアップグレードしてもこの画面は表示されないが、通知でプライバシー設定を選択するように促される。この変更はInsider Previewビルドで近々提供されるとのこと。また、診断データと使用状況データの設定オプションは現在の3段階(基本/拡張/完全)から2段階(基本/完全)になり、「基本」レベルで収集するデータも減らされるとのことだ。

 これについてElectronic Frontier Foundation(EFF)のAmul Kalia氏は、昨年8月にMicrosoftがユーザーの選択とプライバシーを無視していると批判して以来、この問題についてMicrosoftとEFFが話し合っていたことを明らかにし、Microsoftの動きを歓迎している。また、Reutersの記事では今回の変更がスイスのデータ当局の意向を反映したものだと報じている。

 スラドのコメントを読む | ITセクション | アップグレード | YRO | Windows | プライバシ

 関連ストーリー:
EFF、Microsoftがユーザーの選択とプライバシーを無視していると批判 2016年08月20日
Windows 10のデータ収集などに対し、フランスのデータ保護当局が3か月以内の是正を求める 2016年07月24日
MicrosoftはなぜWindows 10の利用時間を把握している? 2016年01月09日
Microsoftが「プライバシーに関する声明」を改訂、プライバシーへの懸念は緩和されるか 2015年11月21日
Microsoft、Windows 10で収集される情報とプライバシーについて解説 2015年10月02日

※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。

関連キーワード

関連記事