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大日本住友製薬、米子会社がパーキンソン病治療剤の創薬ベンチャーを買収
大日本住友製薬の米国子会社サノビオンはカナダの創薬ベンチャー、シナプサス社を買収することで合意したと発表した。写真は、シナプサス社のWebサイト。[写真拡大]
大日本住友製薬は1日、米国子会社サノビオン・ファーマシューティカルズ・インクが、カナダの創薬ベンチャー、シナプサス・セラピューティクス(CynapsusTherapeutics Inc.)の株式100%を6億2,400万ドル(約643)億円で取得し、完全子会社化することで合意したと発表した。買収によって、サノビオン社が注力する精神神経領域のパイプライン(新薬候補)を強化する狙い。
大日本住友製薬によると、シナプサス社は、中枢神経領域の医薬品開発に特化したベンチャー企業で、パーキンソン病治療剤「APL-130277」を開発中。APL-130277は、舌下投与のフィルム製剤で、パーキンソン病のオフ症状(治療薬の効果が切れた時に現れる筋肉の硬直やふるえ)を一時的に改善するレスキュー薬として米国で唯一承認されているアポモルヒネ塩酸塩を有効成分として含有する。シナプサス社は資本金が1億2,000万ドル(約123億円)、2015年12月期の営業利益は4,030万ドル(約41億円)の赤字。
サノビオン社は精神神経領域をフランチャイズの一つとして注力しており、非定型抗精神病薬「ラツーダ」と抗てんかん剤「アプティオム」を販売している。シナプサス社の買収によって、同領域での有力なパイプライン(新薬候補)を獲得し、2019年に独占販売期間が満了する「ラツーダ」の減収の一部を補うことを期待しているという。
今回の買収は、2016年12月末までに完了する見込み。
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