7月の倒産件数は月別では1991年以降最少――東京商工リサーチ

2016年8月9日 20:54

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企業倒産件数と負債総額の月次推移を示すグラフ。(東京商工リサーチの発表資料より)

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 7月の全国企業倒産(負債額1,000万円以上)は、7月として1991年以降最少となる712件だったことが東京商工リサーチのまとめで分かった。負債総額は1,240億1,900万円だった。

 倒産件数は、前年同月比75件(9.5%)減で、5カ月連続で前年同月を下回った。金融機関が中小企業のリスケ要請等に柔軟に応じていることや、大手企業を中心とした業績拡大による景気の底上げなども影響して低水準な推移が続いている。一方、原因別では「事業上の失敗」が6カ月連続で前年同月を上回った。

 これに対して負債総額は、前年同月比39億5,100万円(3.2%)増で5カ月ぶりに前年同月を上回った。ただし、7月の水準としては2015年(1,200億6,800万円)に次いで2番目に少ない金額だった。負債10億円以上の大型倒産が今年最少の15件にとどまったのに対し、負債1億円未満が515件(構成比72.3%)と、小規模な倒産が多かった。

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