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太陽の「重力レンズ」を用いた超巨大望遠鏡
あるAnonymous Coward 曰く、 今日の技術では太陽系外惑星の表面を観測することなど夢物語であるが、太陽を「重力レンズ」として用いることで、全長数百天文単位にも上る超巨大な望遠鏡を作り出し観測するという途方もない案が考えられているようである(NEWS PICKSの記事、MIT Technology Reviewの元記事)。
光が天体の重力により曲げられて生じる「重力レンズ」はブラックホールや銀河といった超巨大な天体でよく知られる現象であるが、太陽においてもわずかながら発生している。そこで、太陽の重力レンズの焦点となる太陽から550天文単位の位置に望遠鏡を設置することで、かつてない規模の超巨大な望遠鏡を作り上げることができるということである。この望遠鏡の性能は素晴らしく、すべてが順調に進めば光の強度は10万倍にもなり、地球から35光年離れた太陽系外惑星の表面を1kmの解像度で観測することが可能になるという。
もちろん実現のための課題は山積みであり、そもそもこの550天文単位と言う距離は人類がこれまで送り込んだ探査機で最遠のボイジャーの5倍近い値であり、レンズの角度を1度変更するためには望遠鏡を10天文単位も移動させなければならない。また観測対象の惑星自体も高速に運動しているため、その追従や発見も困難なものとなる。しかし、太陽系内にいながら他の恒星の惑星が観測できるというのは、それを補って余りあるメリットかもしれない。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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