東芝三菱電機、太陽光発電向け装置の事業強化で海外子会社に80億円増資

2016年3月24日 19:23

印刷

 東芝三菱電機産業システムは24日、傘下の海外子会社に対し、3月から9月にかけて80億円規模の資本増強を行なうと発表した。世界でトップシェアを持つ大容量太陽光発電システム用パワーコンディショナ(PCS)のグローバル事業を加速するという。

 同社によると、資本増強の内訳は、急速な規模増が予想される海外子会社の財務基盤強化向けが45億円相当で、既に中国、米国、インドで稼働している海外生産拠点の製造能力増強向けが35億円規模という。

 特にインドに対しては、新工場建設も含めて総投資額の半分にあたる40億円規模を投入する。インドでの事業拡大とインド以外の市場に向けた生産基地として活用するため、現工場のほぼ3倍の製造能力を持つ工場を建設する。インドでは2014年8月に欧州AEG社から買収したベンガルールの工場で既に PCSの現地生産を開始している。

 同社によると、太陽光発電市場は現在、北米、中国、インドが三大市場だが、今後は東南アジア、中南米、中近東・アフリカなど他の地域でも拡大することが期待される。同社は、現状600億円規模(海外比率40%)のPCS事業を2017年度には1000億円規模(海外比率60%)まで拡大する計画。海外生産拠点のPCS製造能力としては、現状の年間2GW(ギガワット)弱から、2017年には年間7GWまで拡大する予定という。

関連キーワード

関連記事