三井物産、韓国の炭素繊維加工メーカーに10%出資―自動車の軽量化ニーズに対応

2016年3月3日 18:16

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三井物産が出資する韓国カーボン社の製品(三井物産の発表資料より)

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 三井物産は3日、韓国カーボン社(Hankuk Carbon)と炭素繊維などの複合材料加工事業で提携し、韓国カーボン社の株式10%を306億ウォン(約28億円)で取得すると発表した。提携を通じて複合材料を用いた部品・材料製造のサプライチェーンを構築・強化し、輸送機器の軽量化ニーズに応えるという。

 同社によると、韓国カーボン社は炭素繊維プリプレグや複合材料の製造・販売を手掛ける。設立が1984年で、2015年12月期の売上高は2,425億ウォン(約250億円)。三井物産とは約30年間の取引関係を持ち、強固なパートナー関係を構築してきたという。

 自動車などの輸送機器では、環境意識の高まりなどを背景に、エネルギー消費削減につながる部品・材料の軽量化が重視されており、炭素繊維などの軽量化素材の市場拡大が見込まれている。一方、現時点では製造コスト高がネックで、価格競争力のある軽量な部品・材料の開発が求められている。

 三井物産は2月27日にはノルウェーの炭素繊維製タンクメーカー、Hexagon Composites ASAの株式25%取得に合意するなど、炭素繊維関連事業の拡大に取り組んでいる。

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