注目銘柄ダイジェスト(前場):味の素、エムスリー、マクドナルドなど

2014年10月8日 11:34

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記事提供元:フィスコ


*11:34JST 注目銘柄ダイジェスト(前場):味の素、エムスリー、マクドナルドなど

味の素<2802>:1914円(前日比+18.5円)
年初来高値を更新。野村では投資判断「バイ」を継続、目標株価を1820円から2200円に引き上げている。リジン市況の変更や買収効果を織り込んで、来期以降の業績予想を上方修正しているようだ。来期営業利益は従来予想の820億円から880億円、前期比26%増益に上方修正、リジン市況上昇効果に加えて、海外食品、海外冷凍食品が寄与するとみている。本日はディフェンシブ性の高さなども物色の追い風に。

エムスリー<2413>:1758円(同+41円)
買い優勢。三菱UFJでは投資判断を新規に「オーバーウェイト」、目標株価を2020円としている。前期までは新規事業の収益寄与が限定的であったものの、今期からは人員増強や不採算事業のてこ入れなどで、複数の新規事業が本格的に収益寄与し始めると予想しているもよう。今後も好業績が株価上昇のカタリストになっていくとの判断へ。

Jフロント<3086>:1316円(同-59円)
軟調。前日に上半期の決算を発表、営業利益は184億円で前年同期比2.7%増益となり、従来予想の174億円を上振れる着地となっている。ただ、第1四半期の状況から上振れ着地は想定線とみられ、特にインパクトは強まる状況とならず。6-8月期の営業利益は同12.8%減益となっており、通期の売上高予想は下方修正している。下半期以降は前年のハードルが高くなると見られており、通期の収益予想達成には予断を許さないといった見方にも。

東宝<9602>:2500円(同+83円)
しっかり。前日に業績予想の上方修正を発表している。上半期営業利益は135億円から188億円に、通期では235億円から286億円に増額修正している。「アナと雪の女王」の記録的な大ヒットを始め、各セグメントともに好調推移となっているようだ。第1四半期の大幅増益決算から上振れ期待は高かったと見られるが、上半期の修正幅は想定以上に大きいといった見方にも。

岩崎電気<6924>:238円(同+4円)
買い優勢。青色LEDを発明した日本人3人がノーベル物理学賞を受賞、LED関連銘柄に関心が向かう中、低位中小型の関連銘柄として同社にも短期資金の矛先が向かう流れになっている。同社はLED道路灯などを中心に展開している。ただ、同社のほか、豊田合成<7282>や遠藤照明<6932>なども買い先行となったが、上値は想定以上に重くなっている。すでに普及が進んでいる分野であることから、今後の業績に対するインパクトなどは乏しいといった見方などもあるようだ。

シーシーエス<6669>:1328円(同+138円)
大幅高。同社のほか、オーデリック<6889>や日本ライトン<2703>など、LED関連に物色が向かっている。2014年のノーベル物理学賞を青色LED発明の3氏が受賞したことを受けて、LED関連に関心が高まる格好に。なお、授賞理由は「明るくエネルギー消費の少ない白色光源を可能にした高効率な青色LEDの発明」となっている。

メディアドゥ<3678>:5570円(同+440円)
買い先行。LINEが、年内にスマホ向けに漫画の海外配信を始めると報じられたことが材料視されている。同社や講談社、小学館と組み、海外配信の共同出資会社を近く設立する見込み。日本の人気漫画を英語と中国語に翻訳し、LINEの電子書籍アプリで読めるようにするもようで、海外展開が前向きに評価されている。

PD<4587>:8990円(同+420円)
反発。米ブリストル・マイヤーズ スクイブとの共同研究開発で創製した特殊環状ペプチドに関する特許が公開されたと発表している。この特許では、独自の創薬開発プラットフォームシステムを用いて創製したペプチドが、ガンや感染症など多くの疾患に有効であることを示しているという。同社は共同研究開発を続け、特殊環状ペプチドの早期の臨床試験入りを目指すとしており、事業化に向けた進展を好感した買いが優勢に。

Fastep<2338>:361円(同+80円)
ストップ高。2015年2月期の上期(3-8月)及び通期業績予想の上方修正を発表している。通期営業利益予想は従来の0.4億円から0.7億円に引き上げられた。連結子会社のピーアール・ライフが展開するメディアソリューション事業が、新規クライアントの獲得や既存クライアントからの受注増加で堅調に推移していることが要因。好調な業績を好感し、商いを伴って株価は急伸している。

マクドナルド<2702>:2621円(同-17円)
続落。昨日の取引終了後に2014年12月期の通期業績予想の修正を発表。営業損益は94億円の赤字(前期は115億円の黒字)の見込みとしている。中国の鶏肉問題を受けて、7月29日に通期業績予想を未定としていた。売上高が期初の想定を大きく下回る見込みであるほか、同問題に伴う直接的な費用に加え、顧客からの信頼回復にかかる投資や原材料の廃棄費用などが業績の重荷となる。鶏肉問題の影響の大きさが具体的な形で示されたことで、改めて売り込まれる展開に。《KO》

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