米国株式市場見通し:新興国通貨安の動向に注目、企業業績の先行きにはやや警戒感

2014年2月1日 16:43

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記事提供元:フィスコ


*16:43JST 米国株式市場見通し:新興国通貨安の動向に注目、企業業績の先行きにはやや警戒感

週初は買いが先行したものの10月新築住宅販売が予想を下回ったことで下落に転じた。新興国情勢や量的緩和縮小への警戒感も根強く、上値の重い展開となった。その後、主要企業に概ね良好な決算が相次いだことで反発に転じた。12月耐久財受注は予想に反して落ち込んだものの、1月消費者信頼感指数や11月ケース・シラー住宅価格指数が予想を上回ったことが好感された。週半ばになるとトルコ中銀の利上げで反発していたトルコリラが再び弱含むなど、新興国からの資金流出懸念で下落する展開となった。連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で、証券購入額が2月から100億ドル減額、月650億ドル規模とすることが明らかになると、下げ幅を拡大。新興国通貨安への懸念がやや後退したほか、10−12月期GDP速報値が予想通りながら3%台になったことが好感され反発する場面もあったが、主要企業決算に冴えない内容が相次いだことで週末にかけても軟調推移となった。結局、週を通じて主要株式指数は下落。

携帯端末メーカーのアップルは、予想を上回る決算を発表したものの、iPhone販売台数が伸び悩んだことと、今期業績見通しが慎重だったことが嫌気され大幅下落。オンライン小売のアマゾンや決済ネットワークのビザ及びマスターカードが、冴えない決算を発表して軟調推移となった。一方で検索大手のグーグル(GOOG)は、傘下のモトローラ・モビリティを中国のレノボに売却するとの報道や、決算で売上高が予想を上回ったことで堅調推移となった。建設機械のキャタピラーは、決算で売上及び利益とも予想を上回り上昇。

新興国の通貨安、資金流出に対する懸念が続いており、連銀が量的緩和縮小へと金融政策を転換したことが主因と見る向きが多い。旧正月を祝う中華圏の市場が休場となる中で、トルコやアルゼンチン、南アフリカなどの通貨が落ち着きを取り戻すかどうかが注目される。

今週は月初となることから、各種経済指標の発表も多数予定されている。1月ISM製造業景況指数(3日)、1月ADP雇用報告(5日)、1月ISM非製造業景況指数(5日)、1月雇用統計(7日)などが控えている。雇用統計では失業率は6.7%で横這い、非農業部門雇用者数は18万人増が予想されている。各種経済指標の結果を受けて、連銀が量的緩和縮小を現在のペースで継続するとの見方が変化するかどうか、慎重に見極めたい。

ピークは通過したものの、今週もファストフードのヤム・ブランズ(3日)、製薬のメルク(5日)、アパレルのラルフローレン(5日)、メディアのウォルト・ディズニー(5日)、自動車のゼネラル・モーターズ((6日)などの決算発表が控えている。出足の鈍かった2013年第4四半期決算だが、S&P500構成銘柄を対象としたファクトセット社の調査によれば、31日時点で決算発表を終了した251社のうち、74%がアナリスト予想を上回る利益を発表した。2013年第4四半期の利益成長率は7.9%となっており、年初に予想されていた6.3%からは改善傾向にある。しかしながら、今期業績見通しについて約8割の企業がアナリスト予想を下回る慎重なガイダンスを示しており、企業業績の先行きにはやや警戒感が広がっている。

個別では2月2日にアメリカン・フットボール(NFL)の決勝戦スーパーボールが開催される。スーパーボールのテレビ中継時に放映されるコマーシャルは、放映料が高額なこともあり毎年大きな話題となる。また7日からは、ロシア・ソチ冬季五輪も開幕することからナイキやアンダーアーマーなど、スポーツ用品メーカーなども物色されそうだ。《TN》

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