概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は小幅続伸、インフレ鈍化が支援材料

2013年12月9日 09:53

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記事提供元:フィスコ


*09:53JST 概況からBRICsを知ろう~ブラジル市場は小幅続伸、インフレ鈍化が支援材料
【ブラジル】ボベスパ指数 50944.27 +0.31%
先週末6日のブラジル市場は続伸。主要指標のボベスパ指数は前日比156.64ポイント高(+0.31%)の50944.27で取引を終えた。指数構成銘柄の値上がりは44、値下がり28と買いが優勢。セクター別では、通信や金融が買われた半面、石油・ガスやヘルスケアが安い。

前半に利益確定売りに押される場面もあったが、その後は再び買い戻された。インフレ鈍化が追加利上げ懸念を後退させた。統計局は6日、11月の拡大消費者物価指数(IPCA)上昇率(前年同月比)が5.77%と前月の5.84%を下回ったと発表した。市場予想は5.81%だった。また、通貨レアルが対米ドルで大幅に上昇したことも銀行などの物色手がかりとなった。

【ロシア】MICEX指数 1448.67 +1.36%
6日のロシア市場は6営業日ぶりに反発。主要指標のMICEX指数は前日比19.42ポイント高(+1.36%)の1448.67で取引を終了した。指数の構成銘柄では値上がり42、値下がり7と買いが優勢となった。

朝方は弱含みの展開を示したが、その後は上げ幅を急速に拡大させた。連日の下落で売られ過ぎ感が強まり、幅広い銘柄に買い戻しが広がった。また、NY原油先物が続伸したこともウエートの高い資源関連の物色手がかりとなった。

【インド】SENSEX指数 20996.53 +0.18%
6日のインドSENSEX指数は小幅続伸。地方選挙で野党勢力が躍進するとの期待が根強い押し上げ材料になった。とはいえ、株価指数は前日に大幅上昇したとあり、さらなる上値追いには慎重。日本時間6日夜には11月の米雇用統計が控えていたため、量的金融緩和の早期縮小懸念があらためて意識されたようだ。さらに足元ではNY原油先物相場がリバウンドの動きを示し、インフレ懸念などが指数を一時マイナス圏まで押し戻す場面があった。

【中国本土】上海総合指数 2237.11 -0.44%
6日の上海総合指数は続落。朝方にはプラス圏に浮上する場面も見られたが、その後は軟調な推移が続いた。週末要因に加え、米中の主要経済指標の発表を控えて換金売りが優勢となった。また、中国政府が有人月探査計画を断念するとの報道を受け、航空・ハイテク関連が売られた。ただ、農業関連など政策恩恵セクターが逆行高に。環境重視の次世代農業が月内開催予定の「中央農村工作会議」で主要議題になるとの観測が支援材料となった。また、中国各地で大気汚染が深刻化していることから、環境関連にも物色の矛先が向かった。《FA》

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