5日の米国市場ダイジェスト：ダウは68ドル安、GDP上方修正で量的緩和縮小懸念が強まる

*07:39JST 5日の米国市場ダイジェスト：ダウは68ドル安、GDP上方修正で量的緩和縮小懸念が強まる

■NY株式：ダウは68ドル安、GDP上方修正で量的緩和縮小懸念が強まる

NYダウ　　　　　　　ナスダック
終値　：15821.51　　終値　：4033.17
前日比：-68.26　　　前日比：-4.84
始値　：15886.50　　始値　：4037.99
高値　：15896.19　　高値　：4043.71
安値　：15809.37　　安値　：4025.26

5日の米国株式相場は下落。ダウ平均は68.26ドル安の15821.51、ナスダックは4.84ポイント安の4033.16で取引を終了した。朝方発表された7-9月期GDP改定値が3.6％増へと上方修正されたことで、量的緩和縮小への警戒感が高まり、終日軟調推移となった。ダウ平均やS&P500指数は5営業日続落。セクター別では、自動車・自動車部品や半導体・半導体製造装置が上昇する一方、食品・生活必需品小売や各種金融が下落した。

携帯端末のアップル(AAPL)は世界最大の回線契約者数を誇るチャイナ・モバイルがiPhoneの取り扱いを開始することが報じられ、上昇。ディスカウントストアのダラー・ゼネラル(DG)は決算が予想を上回ったほか、業績見通しの下限を引き上げたことで堅調推移となった。

一方で、ビデオゲームのエレクトロニック・アーツ(EA)は新作ゲームの売れ行きが低調との見方から下落。ソフトウェア大手のマイクロソフト(MSFT)は、次期CEO（最高経営責任者）候補として有力視されているフォードのムラリーCEOが、2014年末まで退社する考えはないと発言したことで下落。倉庫型卸売のコストコ・ホールセール(COST)は11月の既存店売上高が予想を下回る2％増にとどまり、軟調推移となった。

6日の11月雇用統計では、非農業部門雇用者数が前月比18万5千人増、失業率は7.2％が予想されている。

（Horiko Capital Management LLC）

■NY為替：ドル・円は101円70銭、株安でリスク回避の円買いが加速

ドル・円は102円32銭まで上昇後、101円62銭へ反落し101円70銭で引けた。良好な米国7-9月期国内総生産（GDP）改定値、雇用指標を好感したドル買いがいったん強まったが、米連邦準備制度理事会（FRB）が資産購入を縮小するとの警戒感が株安につながりリスク回避の円買いが加速した。

ユーロ・ドルは、1.3543ドルへ下落後、1.3676ドルまで反発し1.3675ドルで引けた。欧州中央銀行（ECB）は定例理事会で政策金利を過去最低の0.25％で据え置くことを決定したが、理事会後の会見でドラギ総裁がインフレの下方リスクが長期化する可能性を指摘、成長リスクが依然下方であることを明らかにしたほか、フォワードガイダンス「ECBは長期にわたり低金利を維持する可能性」を維持したため一時ユーロ売りが強まった。しかし、「経済は緩やかに回復」との文言で追加緩和観測が後退しユーロの買い戻しに拍車をかけた。

ポンド・ドルは、1.6357ドルから1.6301ドルへ下落。ドル・スイスは、0.9050フランへ上昇後、0.8957フランへ反落した。

■NY原油：続伸で97.38ドル、米国経済指標を受けて需要の拡大観測が広がる

NY原油は続伸（NYMEX原油1月限終値：97.38　↑0.18）。良好な米国経済指標を受けて需要の拡大観測が広がり97.99ドルまで上昇、10月末以来の高値を更新した。良好な米国の7-9月期国内総生産（GDP）改定値は2012年初旬以来で最大の伸びを示した。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比（騰落率）

バンクオブアメリカ（BAC）　 15.43ドル　-0.20ドル（-1.28％）
モルガン・スタンレー（MS）　30.21ドル　-0.92ドル（-2.96％）
ゴールドマン・サックス（GS）165.56ドル　-3.14ドル（-1.86％）
インテル（INTC）　 　　24.26ドル　+0.52ドル（+2.19％）
アップル（AAPL）　　　　　　567.90ドル　+2.90ドル（+0.51％）
グーグル（GOOG）　　　　　　1057.34ドル　-0.84ドル（-0.08％）
フェイスブック（FB） 48.34ドル -0.28ドル（-0.58％）
キャタピラー（CAT）　　　　 84.41ドル　+0.44ドル（+0.52％）
アルコア（AA）　　　　　　　 9.35ドル　-0.01ドル（-0.11％）
ウォルマート（WMT）　　　　 79.44ドル　-0.78ドル（-0.97％）《KO》