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【アナリスト水田雅展の銘柄分析】日本マニュファクチャリングサービスは6月からの下値固め最終局面
製造請負大手の日本マニュファクチャリングサービス <2162> (JQS)の株価は安値圏で軟調展開だが、今期(14年3月期)営業利益減額修正を嫌気した売りが一巡して調整のほぼ最終局面だろう。
事業戦略コンセプトとして「neo EMS」を掲げ、製造請負・派遣のIS(インラインソリューション)事業、修理・検査受託のCS(カスタマーサービス)事業、技術者派遣のGE(グローバルエンジニアリング)事業、子会社の志摩グループとTKRグループが展開する開発・製造受託のEMS(エレクトロニクスマニュファクチャリングサービス)事業を展開している。13年7月にはTKRが日立メディアエレクトロニクスの電源事業、トランス事業、車載チューナー事業、映像ボード事業を譲り受け、同社のチューナー製品を製造している水沢工場(岩手県奥州市)の建物・生産設備も取得した。
11月14日に発表した第2四半期累計(4月~9月)の連結業績は、売上高が前年同期比7.1%増の208億23百万円、営業利益が3億45百万円の赤字(前年同期は4億71百万円の黒字)、経常利益が68百万円の赤字(同4億61百万円の黒字)、純利益が1億97百万円の赤字(同2億円の黒字)だった。売上高は為替の円安メリットで円換算額が膨らみ計画を上回ったが、中国EMS事業の収益悪化などで営業利益は大幅に未達となった。営業外損益では為替差益が寄与したが、特別損益では志摩香港の人員調整に伴う特別損失が発生した。
セグメント別に見ると、IS事業は前年同期比2.4%減収で利益は54百万円の赤字(前年同期は2百万円の黒字)だった。人材採用が進まず特に海外が大幅な計画未達だった。CS事業は同38.2%減収で利益は7百万円の赤字(同56百万円の黒字)だった。新規大型案件がなく既存の携帯電話修理ビジネスも低調だった。GE事業は同16.3%減収で利益は11百万円の赤字(同3百万円の黒字)だった。
EMS事業は円安メリットで同15.7%増収だったが、利益は2億71百万円の赤字(同4億08百万円の黒字)だった。国内では受託生産が減少し、中国では日系メーカーの生産調整や東南アジアへのシフトなどが影響して収益が大幅に悪化した。
通期の見通しも11月14日に修正した。売上高は35億円減額して前期比6.8%増の415億円、営業利益は13億20百万円減額して5億円の赤字(前期は3億87百万円の黒字)、そして経常利益は12億50百万円減額して2億50百万円の赤字(同5億64百万円の黒字)とした。特に中国のEMS事業の収益改善が見込めない状況のため、収益力確保に向けて中国でのビジネスモデル見直しなど事業構造改革を実施する予定だ。純利益についてはTKRの株式追加取得に伴う負ののれん発生益を計上するため、50百万円増額して同2.3倍の5億50百万円とした。
なお5月22日に株式分割と単元株制度の採用を発表している。13年12月31日を基準日(効力発生日14年1月1日)として1株を100株に分割し、単元株数を100株とする。この株式分割に伴い期末配当予想は年間3円(期末一括)となる。
株価の動きを見ると、水準を切り下げて軟調な展開が続いている。11月8日には4万6750円まで上伸する場面もあったが買いが続かず、今期営業利益減額修正も嫌気して11月15日には3万7500円まで調整した。ただし足元では下げ渋り感も見せている。売りがほぼ一巡した可能性があるだろう。
11月22日の終値3万8900円を指標面(株式分割前)で見ると、今期予想連結PER(会社予想連結EPS5379円50銭で算出)は7~8倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想年間300円で算出)は0.8%近辺、実績PBR(前期実績の連結BPS3万6745円45銭で算出)は1.1倍近辺である。週足チャートで見ると52週移動平均線が戻りを圧迫する形だが、6月の安値3万6450円まで下押す動きは見られず、足元では下げ渋り感も見せている。悪材料出尽くしで反発の可能性があるだろう。(ジャーナリスト&アナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)
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※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。
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