関連記事
NYの視点:イエレン次期FRB議長指名承認公聴会で予想できること
*07:04JST NYの視点:イエレン次期FRB議長指名承認公聴会で予想できること
米上院銀行委員会はワシントンで現FRB副議長であるイエレン氏のFRB次期議長指名承認公聴会を開催する。不透明性の強いFRBの金融政策を探る上で、2014年のFRBを率いるとみられるイエレン氏の発言に投資家の注目が集まっている。イエレンFRB副議長はFRB内で市場伝達戦略に関する指揮を執っており、政策を明確に伝達することで経済を刺激できると信じている。また、投資家に対し、今後3-5年間低金利が続くことを確信させることに努めると見られている。
ただ、公聴会は承認に向けたものとなるため政治色が強く、イエレン氏はFRBの責務となる完全雇用やインフレ安定に努めることを確約するにとどめサプライズとなり市場を大きく動かすような発言は回避される可能性が強い。米有力債券ファンド運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)の最高投資責任者(CIO)であるビル・グロス氏はイエレン氏が当面、株式・債券相場を現状で安定させるような政策を選択するだろうと見ている。また、同社のエラリアン最高経営責任者(CEO)兼 共同最高投資責任者(Co-CIO)はイエレン氏の最近の講演原稿などをもとに、同氏が公聴会で再確認すると思われる5つのポイントを挙げた。
1.イエレン氏がバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の任務を受け継ぐ十分な資格があることが再確認される。
公聴会では、現イエレンFRB副議長がエコノミスト、政策立案者として信頼を築くことになる。アカデミックの経歴、政策者としての広範な経験、過去数年間にわたる健全な決断力などが示され、FRBにとっても特別に困難な時期のスムーズな移行が可能であることが強調される。
2革命(revolution)よりも展開(evolution)を支持
バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長とともに過去に例のない実験的な政策の共同立案者であることに加え、市場伝達戦略では指揮を執った。イエレン次期議長は現在の政策アプローチを公約。イエレン氏はFRBの緩和策が低成長、高失業率、不均衡の拡大を改善するための重要な役割を果たしたと信じている。同時に、意図しない波及リスクなどを考慮し緩和策の継続を強く支持していることを確認すると見られる。
3.連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの見解を重要視
バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長と同様、イエレン氏も独自の意見を強制するのではなくFOMCメンバーにそれぞれ平等な政策決定の権限を与える。
4.イエレン氏は一部の政策決定機関が行動を起こさないことがディールブレーカーになるとは考えていない。
イエレン氏はFRBが2つの責務である完全雇用、インフレの安定をもたらす上で十分な手段を持ち合わせていると考えている。議会が財政健全化に向けた進展を望んでいるのは間違いないが、現在のような議会の混乱の中でもFRBの政策が何らかの効果をもたらすと考えている。
5.金融政策と規制の間の矛盾は少ないと見ている
イエレン氏は耐久性のある成長のため金融市場の健全性が不可欠と考えている。過剰な規制が経済の原動力を破壊する可能性があるものの、最近の再規制がこの段階には達していないと考えている。
公聴会でこの5つの点が確認されれば、市場はイエレン氏が次期FRB議長となった暁にはFRBの最近の政策が維持されることを見込む。いずれ来ると思われるQE縮小の際、中央銀行は緩和策を均衡させるためにフォワードガイダンスを一段と積極的に調整することが予想される。《KO》
スポンサードリンク

