米株式:上昇、1706.9の史上最高値に接近

2013年9月16日 23:48

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記事提供元:フィスコ


*23:48JST 米株式:上昇、1706.9の史上最高値に接近

米株式市場

ギャップアップし、S&P500は史上最高値1706.9に近づいている。なお寄り付きから30分以上経過した現在でダウ30、S&P、ナスダック、ラッセル2000の中で一番上昇している指数はダウ30。

週末にホワイトハウスの元経済顧問のサマーズ氏がバーナンキ議長後任のポジションを辞退する旨をオバマ大統領に報告、大統領はこれを受理している。サマーズ氏指名のシナリオに関しては民主党員からも反対の声が聞こえ、政治的な壁を踏まえ、たとえ大統領が指名したとしても議会の承認は通らないだろうと見られていた。

サマーズ氏のシナリオがなくなったことで、イエレン現副議長が筆頭と見られているが、現副議長はバーナンキ議長よりもハトとして知られていることや、大統領は自身が個人的に深く知っている人材を指名したいとの見方を受けて他候補を挙げる向きも多い。なお、ガートナー元財務長官はサマーズ氏辞退報道後に再度自身にこのポジションへの意思がないことを明確にしている。

シティグループは、サマーズ氏辞退のイベントは10年債に10-15bpダウンサイド影響できる、との見解を示している。ウォール・ストリート・ジャーナル紙のヒルゼンラス氏もサマーズ氏のシナリオが失くなったことは、今後数年間での緩和政策からの出口への政策が緩やかになったことを示唆している。

連銀の今後への見方に関しては、17-18日の連邦公開市場委員会後に四半期ごとの成長見通し発表を予定、またバーナンキ議長によるプレスカンファレンスも注目される。ただ、来年1月で任期を終える同議長以外にもラスキン、パウエル、スタイン理事などの去就は明確でない。

なお、ワシントンでは共和党の間で足並みが揃っていないことも報じられている。オバマケアへの反応に関して、ベイナー下院議長やキャンター院内総務などの有力議員に反発する向きも見られ、債務上限問題が迫るなかで、ベイナー下院議長が以前言っていた「歳出への改善が債務上限問題には必要」との見方を貫き通すことが出来るか注目される。

個別銘柄では、携帯メーカーのブラックベリー(BBRY)に関して依然身売りの行方が取り沙汰されている。

マクロ経済ではゴールドマン・サックスが第3四半期GDP予想を1.7%で維持している。

地政学的リスクに関しては、米国がシリアに軍事的な行動を取らないことで合意している。

S&P 500は15.05高の1703.04前後で推移、ナスダック総合指数16.12ポイント高の3738.30ポイント前後で推移、ダウ平均株価は171.45高の15547.51ドル。(日本時間23時35分時点)。《KG》

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