【配当特集】リンテックの配当利回りは2.16%

2013年9月6日 15:16

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■戻り高値圏で堅調、好業績見通しを評価して今年5月の高値視野

 粘着製品大手のリンテック<7966>(東1)の株価は戻り高値圏で堅調に推移している。指標面に割高感はなく、好業績見通しを評価して5月の高値が視野に入るだろう。

 粘着素材メーカーの大手で、特殊紙・加工材も手掛ける。印刷材・産業工材関連(シール・ラベル用粘着紙・粘着フィルム、自動車用粘着製品、ウインドーフィルムなど)、電子・光学関連(半導体関連テープ・装置、液晶ディスプレー関連製品、タッチパネル関連製品など)、洋紙・加工材関連(カラー封筒用紙、粘着製品用剥離紙・剥離フィルム、炭素繊維複合材料用工程紙など)の分野に幅広く事業展開している。

 8月7日に発表した今期(14年3月期)第1四半期(4月~6月)の連結業績は、前年同期比2.0%増収、同19.3%営業増益、同35.0%経常増益、同38.9%最終増益だった。印刷材・産業工材関連が国内自動車生産台数減少の影響などで同2.2%減収とやや低調だったが、スマートフォンの需要拡大などで電子・光学関連が同4.0%増収、洋紙・加工材関連も炭素繊維複合材料用工程紙の伸長などで同8.4%増収と好調だった。円高修正による為替差益も寄与した。

 通期見通しは前回予想を据え置き、売上高が前期比10.0%増の2,100億円、営業利益が同42.0%増の150億円、経常利益が同36.6%増の150億円、純利益が同36.7%増の105億円、想定為替レートは1米ドル=92円としている。通期見通しに対する第1四半期の進捗率は売上高が22.3%、営業利益が20.0%、経常利益が23.0%、純利益が22.6%である。期後半に向けての景気回復などを考慮すれば概ね順調な水準だろう。

 なお株主還元については、株主重視の姿勢をより明確にするため、今期から配当方針を変更して「経営基盤の強化を図りつつ、各事業年度の連結業績を勘案し、安定的かつ継続的な配当を行なっていくことを基本とする」とした。今期の配当予想は前期比8円増配の年間42円(中間21円、期末21円)で、通期見通しによる配当性向は29.9%となる。

 株価の動きを見ると、5月23日の年初来高値2,099円から反落したが、6月の安値圏1,600円台で下値を固めて反発した。足元は戻り高値圏の概ね1,900円近辺で推移している。今期好業績見通しを評価する動きだろう。

 9月5日の終値1,934円は、PER(会社予想の連結EPS140円57銭で算出)で13.8倍近辺、PBR(前期実績の連結BPS1,909円57銭で算出)で1.0倍近辺、配当利回り(会社予想の年間42円で算出)は2.2%近辺である。

 週足チャートで見ると13週移動平均線を回復している。戻り歩調の中段保ち合いの形だろう。指標面に割高感はなく、好業績見通しを評価して5月の年初来高値が視野に入るだろう。

・コード:7966 ・市場:東証1部 ・売買単位:100株 ・決算期:3月 ・株価:1,943円(9月6日) ・配当:年間42円(9月末21円、3月末21円) ・1単位投資金額:1,943円×100株=194,300円 ・1単位投資利回り:42円×100=4,200円          4,200円÷194,300円=2.16% (情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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